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観る者の度肝を抜いた井上尚弥の“70秒KO” 当事者たちが語る舞台裏とは?

 18日放送の『ジャンクSPORTS』に、WBA世界バンタム級王者のプロボクサー・井上尚弥が出演。先月7日に臨んだワールドボクシングスーパーシリーズ(WBSS)準々決勝での“70秒KO”について語った。

 対戦相手のフアンカルロス・パヤノ(元WBAバンタム級スーパー王者)に、日本人世界戦最速となる1R70秒でのKO勝利を収めた井上。観る者の度肝を抜いたその瞬殺劇は、井上の強さを改めて証明することとなった。

 しかし、当の本人は試合開始直後「予想以上に動きいいな」、「どうやってパンチ当てていこうかな」という思いを抱いていたという。また、周りの関係者についても「『これ長引くな』っていう意見が多かったですよ」とその反応を語っている。

選手・陣営共に長期戦を睨んでいた試合が、なぜ前述のような結末となったのか。これについて井上は「倒す直前何かが降臨してきて、『今だ』と思って踏み込んだ瞬間『もうこれ倒せる』と思った」とその心境を告白。いわゆる“ゾーン”状態に突入したことが、瞬殺劇の要因となったようだ。

 今回の試合については、番組途中で登場した井上の父でトレーナーの井上真吾さんも「見事としかない」と高評価。また、試合時間については「親としてみれば、1秒でも早く終わった方がいい」と語るなど、父親としての顔を覗かせてもいた。

 ただ、余りにも試合が早く終わったことで、生中継を組んでいたフジテレビは大わらわ。番組中VTRで登場し、スタッフ一同で余った時間に対処していたことを明かした中継MC担当の三宅正治アナウンサーは、瞬殺劇に歓迎の意向を示す一方で、「もうちょっと考えてもらえると嬉しい」と笑い交じりに注文をつけていた。

 今回の放送を受けたネット上には「短い時間だったけど面白かった」、「『何かが降りてきた』はかっこよすぎ」、「いい意味でテレビ局泣かせやな」、といったコメントが寄せられている。当事者たちがそれぞれ舞台裏を明かした今回の放送は、視聴者にとっても興味深い内容であったようだ。

文 / 柴田雅人

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