警察犬に噛まれ足を負傷し、東京公演を含めた先月末から試合を欠場していた中邑真輔が、仕切り直しとばかりにAJスタイルズとの復帰戦を行った。テレビ実況席にルセフとエイデン・イングリッシュが陣取りゲスト解説を務める中、中邑はAJと欠場のブランクを全く感じさせない攻防を展開。これを東京公演で見られなかったのは本当に残念でならない。
しかし、場外でルセフが背後からAJを攻撃。試合は中邑の反則負けとなってしまう。結果をよそに、ルセフはAJを羽交い締めにして、中邑に攻撃を促した。そこへジェフ・ハーディが登場。ジェフは2人を蹴散らしAJを救出した。するとペイジGMが次回PPV『エクストリーム・ルールズ』で対戦するチャンピオンのAJとジェフを組ませて、チャレンジャーの中邑とルセフを組ませたタッグマッチを行うと電撃発表した。
試合はジェフがルセフにツイスト・オブ・フェイトを決めると、コーナートップからスワントーン・ボムを狙った。しかし、中邑がジェフを妨害してリングに落とすと、その隙にルセフがマチカキックを叩き込んで3カウント。前哨戦はチャレンジャータッグが快勝した。中邑の標的はこれで完全にAJからジェフのUSヘビー級王座に切り替わったと言えるだろう。
東京公演では反則勝ちを収めるも、反則裁定ではタイトルが移動しないというルールにやられたアスカ。次回PPV『エクストリーム・ルールズ』でもカーメラとの女子王座戦が決定しているが、カーメラの手下である男子レスラー、ジェームス・エルズワースとランバージャックマッチ(場外に落ちたらセコンドがリングに戻すルール)に挑んだ。8人の女子スーパースターがリングを取り囲む中で「俺はアスカと闘う準備ができている」と意気込むエルズワースだったが、アスカと向かい合うなり、すぐに場外に逃亡した。
さらに、度重なる逃亡劇に疲れたのか、エルズワースを捕まえるはずの女子スーパースターたち同士が衝突してしまい乱闘に。その隙を突いてカーメラが隠し持っていたスプレーをエルズワースに手渡すが、アスカはソバットからアスカロックでエルズワースを捕まえると、タップを奪って快勝した。
これには場内が凄まじい盛り上がりに。しかし、アスカは試合後、エルズワースにスプレーを吹きかけられると、カーメラからスーパーキックを食らってダウン。カーメラはベルトを高らかに掲げてタイトルマッチの勝利を予告した。
205 Liveでは東京公演で格上のヘビー級スーパースターを相手にシングルで2連勝したヒデオ・イタミがクルーザー級王座戦に挑んだ。「あいつは俺をリスペクトしていない」を決め台詞にいよいよ王者セドリック・アレクサンダーまでたどり着いたヒデオは、得意の打撃でアレクサンダーを攻め立てたが、アレクサンダーのアッパー、さらに立体攻撃を決められて一時は劣勢になってしまう。
スチール階段で串刺しドロップキックを炸裂させ、形勢逆転したヒデオだったが、これを返されると、さらに裏拳2発からラッシュを仕掛けるが、最後はアレクサンダーにランバーチェックを決められてスリーカウント。東京公演の勢いをタイトル戦に生かすことはできなかった。
文 / どら増田
写真 / 垪和さえ