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ケイリン徒然草 選手とファンの交流がようやくいい方向へ

 立川、和歌山、大宮と恒例の正月記念が終わったが、地元選手の優勝はなかった。立川では渡部哲男(愛媛)和歌山では雪とみぞれの中を加倉正義(福岡)そして大宮では風の中を矢口啓一郎(群馬)がGIII初優勝した。

 いずれも直線の長いところで波乱があったのだが、矢口の優勝には驚かされた。ラインがばらばらになり、矢口マークはなんと伏見俊昭(福島)で、その伏見がSをとって矢口を入れ浅井康太(三重)伊藤正樹(愛知)の3番手から追い込んで勝ったのだが、まあこの矢口ほどわけのわからない選手もいない。
 ラインのできるときは意外に中途半端なレースをするが、細切れ戦のときにはしぶとい。伏見との連係も世界選からいえば、かつては一緒に合宿を張った仲だ。いつもSをとらない伏見が、矢口の行く気を見抜いたのだろう。

 最近は番組も細切れ戦が多い。それだけ先行選手が育っているというわけで、それはそれなりに面白い。しかも、ラインの先頭を走る選手は必ず動いて混戦にするから筋違いや先行同士の1、2着もあって大穴になるケースは多い。
 GIII開催はいまや、施行者にとってはそれだけが売り上げ面での「頼みの綱」となっている。だからいろいろな企画を立てファンにアピールしようとしている。
 特に大宮GIIIでの第3コーナーに構えた地元選手応援団コーナーは良い企画だと思う。ファンと選手をなるべく接触させなかった昔の感覚はまるでなくなった。親近感に乗ったファンの声援が地元選手を後押ししたのだろう。埼玉の選手はみな頑張っていた。
 ファンからの金網越しの声といったら「馬鹿やろう」と、車券戦術に失敗した罵声しか聞こえなかった頃に比べると、時代は変わったなあ…と思うし、いい方向にやっと来たと感じる。
 「選手とファンとのコミュニケーションが、もっと早期に行われていても良かったのでは…」と思う事しきりなのだ。

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