「今年はG1には出ない」。新日本プロレスの夏男がG1不出場を決めた。
過去5回のG1を制しながらも、昨年はプロモーター業に専念するため、17年連続で出場していた真夏の祭典を初めて欠場した蝶野。それでも今年に入ってからは「去年出られなかったG1に出たい」と口にしてきたが、いよいよ夏を目前にしたこの日、黒いカリスマが最終決断を下した。
「オレの中で(故・橋本真也さんに優勝を誓って有限実行でV5を達成した)2005年の優勝でG1にはひと区切りついたし、自分の中では一昨年で卒業したっていうものがある。会社のG1の構想には入ってないし、夏は暑いから嫌いだし…」
あくまでG1本戦には不出場になるが、真夏の祭典期間中の試合には参戦する方針で「G1には出ないけど、期間中は自分にとって意味のある試合ができたら。夏は調整期間に当てたいっていうのがあってね」という。
黒いカリスマが自らの原点でもあるG1を回避してまで夏に調整したいのは一体なぜなのか。蝶野によれば「(自分のプロデュースで)10月に両国クラスの会場でデビュー25周年記念の大会を開く。そこがひとつのゴール目標。そのために、きっちり秋に向けてコンディション作りして、選手としてもチャンピオンシップに挑戦できたら」とのこと。1万人超の会場で自身のデビュー25周年を記念した“秋の祭典”開催に向け、どうやら夏返上で準備にかかろうというのだ。
「自分の中で三沢さんの事もあったし…、6月はモヤモヤしてた。いまは自分のできる方法で業界を活気づかせたい。(10月の記念興行は)団体の垣根を超えたものができれば。武藤さんにも出てもらって三銃士をテーマにしたものもいいね」。今年は新日プロ内にとどまらず団体間を超越した動きに徹する覚悟だ。
なお、この日は競艇を初めて観戦し、プレゼンターとして表彰式に登場。「SGグランドチャンピオン決定戦」を制した今垣光太郎と「アイム・チョーノ」ポーズで記念写真に収まり、「秋には俺もチャンピオンシップに出られるようにしたい」と、水上の格闘技に触発されていた。