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オフの“怪”人事 二軍コーチに『主流派』集中のアンバランスさ

 北海道日本ハムファイターズは一軍よりも二軍が先に来季のコーチングスタッフを発表した。日本ハムは「ドラフトと育成の球団」を自負している。二軍指導者が「いかに重要視しているのか」は言うまでもないだろう。しかし、3年ぶりのリーグ制覇を飾った栗山英樹監督(51)を支える一軍のコーチスタッフ編成が二の次になるとは、おかしな話である。
 「参謀役の調整で遅れているようですね」(チーム関係者)
 「参謀役」とは、ヘッドコーチ、もしくは総合コーチに就くスタッフのことのようだ。栗山監督には“意中のヘッドコーチ候補”がいるという。それは内部昇格ではなく、外部招聘になるらしい。

 「栗山監督は監督経験も持つ元投手・プロ野球OBの招聘を希望しています。そのOBは出身球団の監督を狙っていましたが、今はまだ『次の次の候補者』にすぎません。栗山政権を支えながら、『来るべき日』に備えようとしているのでしょう」(11月18日時点/球界関係者)
 栗山監督の要望通り、このプロ野球OBの入閣が決まれば心強い限りなのだが、一軍スタッフの発表が二軍の後になったということは、球団がこの外部招聘案に反対しているのだろうか…。

 パ・リーグ優勝チームの日本ハムが、コーチ人事で混乱するとはちょっと驚きである。吉井理人投手コーチの退団は、ある程度予想されていた。投手起用、並びに育成に関する考え方の違いはシーズン中から漏れ伝わっていた。吉井元コーチの方が退団を覚悟しているような言動も見受けられ、失礼な言い方になるが、栗山監督にも「和解できない」といった雰囲気が漂っていた。

 「福良(淳一=52)ヘッドコーチの退団も『痛い』ですね…。栗山監督は福良コーチに意見を仰ぐことも多かったとも聞いています。投手、打撃、守備・走塁の各担当コーチも監督に直接言いにくいことは福良ヘッドが代弁していたようです。いずれにせよ、福良ヘッドが栗山監督を支えていたわけです」(選出・同)
 その福良コーチは古巣・オリックスの新指揮官となった森脇浩司・新監督(52)に請われ、退団。オリックスのヘッドコーチとして、来季からその手腕を振るうことになった。また、外野守備・走塁を担当していた清水雅治コーチ(48)も伊東勤・千葉ロッテ新監督のもとに駆け付けてしまった。両者の信頼関係者は「伊東監督が西武指揮官だった時代から」というから、こちらも無理に引き止めることはできなかったようだ。
 「一時期、田中(幸雄=44)打撃コーチが一軍スタッフ内で昇格するとの見方もされていました。田中コーチは二軍コーチに配置換えとなり、若手の育成に専念することになりました。横浜DeNAを今シーズン限りで退団した白井一幸氏と、田中コーチの2人が近い将来の監督候補だとは聞いていますが…」(同)
 今季限りでの現役引退を表明した紺田敏正氏(32)も二軍コーチに就任している。要するに、栗山体制で要所を託されていたコーチスタッフはほとんどいなくなってしまったわけだ。

 「栗山監督はプライベートでは原辰徳・巨人監督と親しく、キャスター時代は東海大学野球部の臨時コーチも務めていました。古巣のヤクルト時代の仲間は色々な球団でコーチを務めており、日本ハムに招聘したくてもできなかったのでは…。まあ、招聘しようと思えばできなくはないんですが」(プロ野球解説者)
 一般論として、プロ野球OBが監督になる場合、現役時代に親しかった同僚、同じ野球観を持った関係者にコーチ要請をする。しかし、栗山監督は現役時代(ヤクルト)の仲間を日本ハムに連れて来なかった。「親しい」とされる原監督の一派にも声は掛けていない。

 栗山監督の契約任期は2年。契約上では来季が最終年となる。『某球団の次の次の監督候補』の招聘以外、自身の希望をフロントに伝えなかったのは、「球団に来年以降の計画」があるからだろうか。

【訂正】文中に「飯山裕志氏」とありましたが、「紺田敏正氏」の間違えです、訂正してお詫び致します。

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