すでに、日米通算129勝をマークしており、日本人では史上2人目となる日米通算100勝&100セーブの偉業到達となった。過去にこの記録を達成した日本人投手は斎藤隆(楽天=112勝139セーブ)ただひとりだけ。日米通算381セーブを挙げた佐々木主浩(横浜など)でさえ、勝利数は50しかなく、なし得ていない大記録なのだ。
NPBでは、江夏豊(阪神など)、山本和行(阪神)、斉藤明夫(横浜)、郭源治(中日)、大野豊(広島)、佐々岡真司(広島)の6人しか達成していない。
上原の記録の内訳は、NPB(巨人)で112勝33セーブ、MLB(オリオールズ→レンジャーズ→レッドソックス)で17勝67セーブ。
佐々木の場合、入団2年目からリリーフに転向し、以降、日米でクローザーとして活躍したため、勝ち星が伸びなかった。100勝&100セーブは、先発、抑えの両方で、活躍しなければ成し遂げられない偉大な記録だけに、日米を股に掛けて、それを成し遂げた上原は立派というしかない。
上原は巨人時代の07年に抑えに転向し、32セーブをマーク。08年オフにFA権を行使して、オリオールズ入り。1年目は先発だったが、2年目の10年はリリーフに回って、13セーブを記録。以降、MLBではリリーフに専念。レッドソックスに移籍した13年途中から守護神となり、同年のワールドシリーズ制覇に大きく貢献。13、14年と2年連続20セーブを挙げている。
(落合一郎)
*写真はレンジャーズ時のもの