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天皇賞・秋 東京6勝のシンゲンが天下統一

 東京巧者はウオッカばかりではない。当地ではメンバー最多の6勝を誇るシンゲンが、女帝への下克上を高らかに宣言した。

 前哨戦のオールカマーは、マツリダゴッホの前に3着と後塵を拝しているが、相手は現役屈指の中山のスペシャリスト。「きょうはコースの上手な馬に勝たれた」と藤田騎手はサバサバした表情で振り返った。これだけ余裕をもって語れるのも、むろん「東京に行けば何とかなる手応えはつかめた」からである。実績のない中山で初めて手合わせした一線級を相手に0秒3差。視界はグッと開けた。
 それにしても、今シーズンの充実ぶりは目を見張るものがある。重賞2連勝を含め、4戦3勝、3着1回。とりわけ、東京と同じ左回りの新潟・新潟大賞典は、芝2000メートル1分56秒9と破格のタイムを叩き出し、2着以下を0秒5突き放す圧勝劇だ。コースの違いや馬場差があるとはいえ、そのときの時計はウオッカの自己ベストを0秒3上回っている。

 典型的な大器晩成型で、「夏を境に一段と進化を遂げている」と大上調教厩務員。とくに精神面の成長が顕著だという。「オンとオフの切り替えが上手になり、パドックでイレ込んでいても、馬場に出ると落ち着くんです」
 6歳の秋を迎えて完成の域に近づいたとなれば、GI初挑戦で偉業達成のシーンも決して夢ではなくなった。状態もますます快調だ。
 それを証明するように、1週前追い切り(22日、美浦ポリトラック)は終い重点に、6F82秒6→65秒3→50秒6→37秒3→11秒1(馬なり)をマーク。2馬身追いかけたミヤビタカラオー(古馬500万)を並ぶ間もなく捕らえ、逆に2馬身突き放した瞬発力はケタ違いだった。
 ケイコ役の斎藤助手、大上調教厩務員は口をそろえ、「状態は間違いなく前走以上」と太鼓判を押した。そして、「相手にとって不足はありません。ポテンシャルはGI級だし、チャンスは十分ありますよ」と力強く締めくくった。
 心・技・体ともに成熟したシンゲンが、遅ればせながら天下統一に動き出す。

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