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【週刊テレビ時評】台風17号の影響!?でNHK大河ドラマ「平清盛」視聴率が奇跡の急上昇!

 番組改編期とあって、先週はスペシャル番組のオンパレードだったが、そのなかで奇跡的なことが起きた。なんと、NHK大河ドラマ史上最低視聴率、平均視聴率もワーストを更新している「平清盛」(松山ケンイチ主演=日曜日午後8時〜8時45分)の視聴率が急上昇したのだ。

 「平清盛」といえば、放送開始当初から視聴率が低迷し、第31話(8月5日)ではロンドン五輪女子マラソン中継(フジテレビ系列)の影響をまともに受けて、7.8%(視聴率は以下すべて、ビデオリサーチ調べ、関東地区)という歴史的な低視聴率を記録。これは、それまでの大河史上ワーストだった10.1%を大きく下回るものだった。

 その後も、回復の兆しはなく、第33話(8月26日)でも9.3%と2度目の1ケタ台を記録。ここ数週は10%台が定番だった。

 ところが、第38話(9月30日)では14.3%と急に跳ね上がったのだ。前週の第37話(同23日)は10.5%で、3.8ポイントもアップした。同ドラマの視聴率が14%台を記録したのは、第19話(5月13日)の14.7%以来、実に4カ月半ぶり。

 この急上昇にはいったい何があったのか? 特に“率が獲れる俳優”が投入されたわけではない。とすると、よほど裏番組が弱かったのかというと、そうでもない。日本テレビ系列「世界の果てまでイッテQ!秋のマッターホルン登頂スペシャル」(日曜日午後7時〜9時54分)は20.0%の高い視聴率をマークしている。

 そうなると、要因として考えられるのは台風の影響。日本列島を縦断した台風17号は、30日午後8時頃、ちょうど関東地区を通った。当時は風も強く外出もままならないため、在宅率が高くなって、ふだん、この時間帯にテレビを見ない人たちの多くが、たまたま「平清盛」を見たからとも推察される。そうであれば、NHK的には台風様々の事態となったようだ。

 その他、26日水曜日に放送された日本テレビ系列「ザ!世界仰天ニュース キレイになりたい!大変身ビューティー祭り」は第1部(午後7時〜9時40分)=16.7%、第2部(午後9時43分〜11時24分)=21.1%。29日土曜日に放送されたフジテレビ系列「土曜プレミアム〜池上彰緊急スペシャル!」が17.1%と高い視聴率をゲット。

 また、29日で終了したNHK朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」(堀北真希主演=月〜土曜日/午前8時〜8時15分)の全156話の平均視聴率は20.7%で、03年の「こころ」(中越典子主演)の21.3%以来、9年ぶりに20%超えを果たした。
(坂本太郎)

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