まず、AKB48のオーディションでのこと。歌唱審査では、渡り廊下走り隊の「初恋ダッシュ」を選んだが、歌はまったく歌わない。ただ、同曲での渡辺麻友の掛け声である「レッツゴー」という部分だけを全力でアピール。後は曲にあわせて揺れているだけ。本人いわく、カラオケに行ったことがなかったので、どうやって声を出せばいいかわからなかったとか。審査員が彼女の行動に戸惑ったことは言うまでもない。
そして、9期生としてAKB48に見事に加入。しかし、劇場デビューをするも、本人がインタビューで語ったところによると、初めてのステージでは、「ぼーっと突っ立っているだけだった」とかなりやばい。その後も、「ダンスが上手く出来なくて、突っ立ったまんまだったんです。『ちょっと待って』とかも言っちゃって」と問題が多かったようだ。そんな彼女はやがて、“ぽんこつ”と呼ばれるようになる。
それ以外にも、「晴れの舞台、レコード大賞に出演するも、完全に立ち位置を間違えて、他のメンバーと距離のある位置にポツンといた」「AKBに入るまで電車に乗れなかった」「特技の披露で一輪車を持ってくるも、結局乗れなかった」「じゃんけん大会で優勝した時の記者会見で優勝カップを文字が見えない方向に抱えていたため、スタッフから注意された」など“ぽんこつ”なエピソードを挙げていけばきりがない。
ちなみに、“ぽんこつ”なことは自身も認めていたが、実は他人への評価は厳しい面もある。かつて市川美織(現在はNMB48)について、「アイドルとして100点」と絶賛するも、その後、「40点くらい」と修正。さらに同期の大場美奈(現在はSKE48)は、「5点」と辛口。その理由について、「やっぱり清純さがない」とバッサリ斬った。
また、島崎の代名詞といえば“ぽんこつ”以外にも“塩対応”というものがある。握手会などでまったく愛想がない態度から、そう呼ばれるようになった。「握手会では、他のメンバーには楽しませてもらえるが、島崎の場合は、こちらが楽しませなければいけない」となげくファンも少なくなかった。ちなみに、“塩対応”は、「2014年ユーキャン新語・流行語大賞」の候補語に選出されている。
これらのエピソードを前向きにとらえれば、島崎がAKB48の中で唯一無二のアイドルであったことは間違いないだろう。今後、芸能界でも唯一無二の存在になれるか。卒業後の活躍が期待したい。