アンライバルドの友道調教師は言う。「皐月賞は勝ったけど、あの2頭(ロジユニヴァース、リーチザクラウン)は自分の競馬をしていなかった。能力を出し切ったらすごいのは分かっている。勝負付けが済んだとは思っていない」。皐月賞ではともに見せ場すらなく終わったが、果たして、両馬の復活はあるのだろうか?
まずは前走で連勝が4で止まったロジユニヴァース。その皐月賞の敗因について、「ペースが合わなかった」「位置取りに問題があった」という関係者もいたが、大勢を占めたのが体調不良説。確かに、皐月賞はTR・弥生賞からマイナス10キロでの出走だった。
栗東のある調教助手はこう証言する。「皐月賞の装鞍のときに見たら、これがあのロジユニヴァースかというぐらい覇気がなくて、ヤギみたいに見えた。どうみても走れないと思ったよ」
これを裏付けるように、頭脳派で知られる美浦の某助手は「使うたびに某牧場へ放牧に出しているのが原因。ウチの馬もそこで調整することがあるんだけど、いつも受けていた報告より体重が減って帰ってくるからね」と実情を明かす。「ただ、ロジに限らず、某牧場に放牧に出すのはオーナーや生産者サイドの意向もあるからね」と厩舎サイドをかばうひと幕もあった。
この問題については、栗東の有力調教師も「あそこはリフレッシュできるところじゃないし、(状態が)悪くても緩めずに乗り込むから良くならない」と同調する。「(ロジは)今度もまた放牧へ出しとるやろ。期間的にも厳しいし、復活はまずない」とバッサリ斬り捨てた。
一方、リーチザクラウンについては、多くの関係者が「あの馬は気性が難しすぎる」「ポテンシャルは高いけど、やっぱりマイルでこその馬」と口をそろえる。そして、「二千でも引っ掛かるのに、二四で最後までもつんかね?」と悲観的な意見ばかりが聞こえてきた。
2頭とも巻き返しは難しいというのが関係者の大筋の見解だが、いったいどういう結末になるのか。
(写真左=リーチザクラウン、右=ロジユニヴァース)