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マイルCS 古豪スズカフェニックスが背水の陣

 ロートルとはまだ呼ばせない。昨年の高松宮記念の覇者スズカフェニックスが、「第25回マイルCS」(GI、京都芝1600メートル、23日)で再び翼を広げようとしている。昨年暮れの阪神Cを最後に勝利の女神から見放されているが、大きく崩れたのは久々だった3走前のセントウルS(8着)だけ。“最愛”のパートナー・武豊騎手に手が戻り、今年最後のGI奪取のチャンスに全身全霊をかけて挑む。

 今秋に入ってから(8)(4)(4)着。昨年の高松宮記念を制したスズカフェニックスだが、近走はひと押しが足りないレースが続いている。
 「前走のスワンSでは普段より前の位置でレースをした分、いつもの切れ味がなかった。やっぱり、この馬の持ち味は末脚。後方からじっくり構えていった方がいい」と込山助手。
 今年は未勝利。挽回しようという気持ちが次第に焦りを生み、最近は勝ち急いでしまった感もあった。だが、ここは初心に帰り、本来の終い勝負に徹する。何より今回は横山典騎手から乗り慣れた武豊騎手へとスイッチ。高松宮記念でGI勝利へと導いた強力な鞍上とコンビが復活するのは心強い。
 「千四が一番合うと思うけど、出遅れが多い今ならマイルの方がレースはしやすい。そのあたりは鞍上がうまく乗ってくれると思う」
 1週前追いでは坂路で800メートル52秒0の好時計をマーク。この秋一番の動きを披露した。「8割程度の仕上がりだった」昨年(3着)に比べると雲泥の差で本番を迎えることができそうだ。
 「前走に比べると、体もずいぶんと引き締まってきた。秋4戦目でようやく胸を張れる状態に仕上がった。気合もかなり乗ってきただけに今度は何としても結果を出したい」
 6歳も秋。年齢的にも引退の2文字がチラつく時期に差しかかかってきた。崖っぷちの“ベテラン”が意地を見せるか。

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