今年で53年目を迎える「野球盤」は、昭和33年(1958年)に発売が開始された玩具。累計販売数は1100万台以上という。子どもから大人まで、ボールがホームベース直前で地下に沈んでしまう「消える魔球」に熱狂した思い出がある人は多いはず。
「野球盤」は、守備シフト変化機能、スイッチヒッター機能らを搭載し、人工芝球場やドーム型球場も登場。緩急の投げ分けとマグネットを前後左右に動かすことにより、カーブ、シュート、シンカー、スライダー、チェンジアップなど多彩な変化球を使うこともできる。
そして、次の「野球盤」では、バットに改良が加えられるという。先端に取り付けられた、左右打席に対応したラバーが球を浮かび上がらせ、ホームランアーチを描くことができるのだ。もちろん、ホームランは野球の華。そう簡単に打てるものではない。「ドクターケイV.S.ダブルスラッガー」でも「消える魔球」は健在。ピッチャーはあの手、この手を使って、「K」(=三振)の山を築き、ドクターK(ケイ)の称号を勝ち取ろうとしてくる。しかし、それでも球をスタンドへ放り込むのが本物のスラッガーだ。
ホームランアーチのほかにも、展示されていた「ドクターケイV.S.ダブルスラッガー」には、外野スタンドにフェンスが取り付けられていた。照明や電光掲示板もある。球場さながらの臨場感の中で、真剣勝負が繰り広げられる予感を漂わせる。
発売が、待ちきれない。(竹内みちまろ)