日本柔道最強の柔道家と称された「鬼の木村」こと故・木村政彦氏の弟子・岩釣兼旺氏が21日、都内の坂口道場で会見した。今秋のUFCデビューを目指して米修行中の石井慧に最強の称号を授けることを明かした。
エリオ・グレイシーを腕がらみ(キムラロック)で破った“日本総合格闘技界の父”故・木村氏は、その勝利への執念からいまなお「鬼の木村」と語り継がれている。
この日は木村氏の最強の弟子で、1971年の日本柔道選手権を制している岩釣氏が、柔道界の後輩でもある石井に「鬼の石井」という称号を引き継がせる意向を発表した。
会見で岩釣氏は石井について「木村先生に似ている点がたくさんあると思い、柔道界の鬼を継げるのは彼しかいないと思っていた」と語り、「5日に私が悪性リンパ腫で入院したとき、彼が見舞いにきてくれた。そのとき鬼になれと伝えた」と経緯を説明した。
石井は現在、米国で特訓中。岩釣氏は「UFCに上がる際は現地まで行く。頑張ってほしい」とエールを送った。