昨年、バイト先の忘年会に参加した日のことです。同僚の男の子と帰りの電車が同じだったので、そのままコンビニでお酒を買って、私の家で二次会をしたんです。でも部屋には2人っきりですから、最終的には男女の関係になりますよね。まあ彼のことは、かっこいいなと思ってたので、いいかなと。
それで良い感じになってきた時に、恋人から電話がかかってきたんです。でも私は浮気中ですから電話には出れません。それで無視し続けると、鬼のように一晩中、着信がありました。そして朝、バイト先の男の子を見送った後、恋人にはメールで『昨日はごめんね〜。酔って帰ってきてそのまま爆睡してたみたい』と返信しときました。
恋人とはその日の夜に会ったのですが、開口一番『浮気しただろ?』と言うのです。すぐに私は『するわけないじゃん!』と反応しましたが、頭の中は“なぜバレたんだろう”という不安で真っ白に。でもここで認めるわけにはいかないと、『してない』と言い続けました。
すると彼は、ポケットから使用済みの避妊具を取り出したんです。そして彼は『これ、お前が使ったものだろう。佳奈恵の匂いがするからわかる』と、避妊具の外側の匂いを嗅ぎながら言うのです。確かにそれは紛れもなく、私が昨夜、使用したものでした。どうやら彼は私が朝出したゴミ袋を漁り、浮気の証拠を見つけ出したようです。
確かに悪いのは浮気をした私です。でもそれを突き止めるためにゴミを漁るのは異常だと思うんですよ。将来的なことを考えて、すぐに彼には別れを切り出しました。今のところ私の前に彼は現れていませんが、“またゴミを漁られているかもしれない”と考えると怖くなりますね。
取材/構成・篠田エレナ
写真・Orin Zebest