ロンドン五輪が、目前に迫ってきた。ジャニーズタレントからは、SMAPの中居正広がTBS、TOKIOの国分太一がフジテレビのメインキャスターに抜てきされた。嵐の櫻井翔は、日本テレビ系列の報道番組『NEWS ZERO』の月曜キャスターを務めていることから、日テレを担当。嵐が今年の『24時間テレビ35』(8月25日〜26日)のメインパーソナリティーに、4年ぶり3回目となったこともあり、櫻井は手腕を問われる。
櫻井が、ジャニーズ初のニュースキャスターとなったのは、2006年10月。日テレが夜のニュース枠を、『きょうの出来事』から『NEWS ZERO』に刷新したときの、スターティングメンバーだった。あまたのテレビタレントから櫻井に白羽の矢が立ったのは、インテリと呼ぶにふさわしい略歴にほかならない。
幼稚舎から大学まで慶応という、生粋の慶応ボーイ。父は総務省のキャリア官僚。元大学教授だった母は、実家が群馬県で新聞社を所有していた資産家令嬢。元総理大臣だった故・小渕恵三さんと親戚のため、衆議院議員の小渕優子と櫻井は幼なじみということになる。
妹は、日テレの報道局に勤務。弟は、慶應義塾高等学校に通う高校生。両親は、3人の子どもを厳しく育てたが、特に長男の翔にむけられた期待は大きかった。
3歳から小学校低学年のあいだで習い事は、エレクトーン、ピアノ、水泳、習字、油絵、剣道、ボーイスカウト、サッカーなど。あらゆる教養を身につけさせた。その反動もあったのか、櫻井は中学生のとき、みずからジャニーズ事務所に履歴書を送付している。
ジャニーズJr.になるのは本来、(1)親や兄弟、姉妹や親せきが本人に内緒で履歴書を送る(2)友だちの付き添いでレッスンに行ったら、自分が合格してしまった(3)ジャニー喜多川社長からのスカウトといった、3パターンが主流。つまり、櫻井のように、自薦でトップアイドルにのし上がったのは、きわめて稀だ。
ストレートにして、実直。真面目にして、高学歴。そんな櫻井は、五輪でアイドルキャスターの先駆者ぶりを見せられるか?