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相撲部屋って儲かるの?(1)

 現在、相撲部屋は実に51も存在します。

 そのなかには、当然のことながら、隆盛を極める部屋もあれば、運営が厳しい部屋もあります。しかしながら、相撲部屋が経営難で閉鎖したなんて話はあまり聞いたことがありません。

 果たして、相撲部屋は儲かるのか否か? 結論を先にいえば、関取(十両以上)、番付上位の力士を育てれば潤うし、関取を育てなければ潤いません。

 では、関取がいない部屋が運営できないのかというと、そういうわけでもありません。そこには、相撲界独自のシステムがはたらいています。他の格闘技ですと、ボクシングジムにしろ、キックボクシングジムにしろ、当然独立採算。ジム生が少ないジム、強い選手がいないジムの運営は極めて厳しいものがあります。その点、相撲界では力士の育成のために、日本相撲協会から金が支給される制度があります。いわゆる、元締めから支援金が出る制度は、他の格闘技、他のプロスポーツにはありません。そこに相撲部屋が潰れない理由があります。

 協会からは部屋持ち親方に対して、場所ごとに所属力士人数分の部屋維持費(1人11万5000円)、稽古場維持費(1人4万5000円)が支給されます。協会から給与が出ない幕下以下の力士1人に対して、毎月7万円の力士養成費が出ます。他に関取を養成した場合、年間単位で養成奨励金が支給されます。金額は十両114万円、平幕126万円、三役156万円、大関216万円、横綱276万円です。

 各部屋は協会から出るこの支援金をベースに運営するわけです。読んでいただければ明らかなように、関取がいる部屋は養成奨励金が入りますし、いない部屋は入りませんから、運営上大きな差が出ます。

 次回は事例を挙げて、解説したいと思います。(つづく)
(ジャーナリスト/落合一郎)

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