あまりなじみがないイタリア語でも、そのたどたどしさは伝わってきたが、新バージョンでは本田が英語を披露。その下手くそさは、ビッグマウスはやはりビッグマウスでしかないのでは…と、不安にさせるに十分だった。
“英語はまだ下手だけど気にしない。サッカーだって最初は下手だった”というニュアンスで、未来への挑戦を後押しするというコンセプトなのだが、読者からは素朴な疑問が続出した。
「外国暮らしの長い本田が、あのレベルだと問題があるのでは?」(会社員・32歳)
「チーム内で意思疎通できなかった積み重ねが、なかなかセリエAで活躍できない理由なのでは?」(会社役員・50歳)
CMで本田は、下手な英語も努力で何とかなると胸を張っている。事実はどうあれ、マイナスイメージが先行してしまったようだ。
メジャーになったどころか、'13年には年間テレビ出演本数で1位をゲットし、テレビCM好感度も上位をキープしているバナナマン。多忙の中でライブを継続しているのはさすがだが、彼らが出演しているCMには、なぜか印象に残るものがほとんどない。
「日村(勇紀)の“ゆるキャラ”的な起用でOKという、安易なCMが多い気がします。ファンとしては大いに不満」(OL・34歳)
読者アンケートでは『アイフル』のCMに批判が集中した。あらゆる利用客にしっかり応対するという内容で、すでにここから可もなく不可もないCMにならざるを得ないが、設楽統の毒や日村の破壊力が、まったく反映されていないのだ。
「いい人オーラが全開。ギャグも子供だましでとても笑えない」(パート・33歳)
「バナナマンがつまらないと思われないか心配」(主婦・30歳)
このままズルズルと駄作CMばかりに出ていると、イメージダウンにつながりかねない。好感度が高くなるのも考えものだ。
7位はファッションビルを展開する『ルミネ』のCMで、セクハラ行為を包み隠さずに描いて大炎上を招いた。ウェブ上で“働く女性を応援”するため公開されたCMで、地味なOLに対して上司らしき男性が、「なんか顔が疲れてんな、残業?」と尋ねる。「いや、普通に寝ましたけど」と答える地味OLに、「寝て、それ?」と皮肉る内容だ。
さらに、巻き髪に膝上スカート姿の美人OLに挨拶した後、その女性社員のかわいさを褒めたたえ、地味OLに対して「大丈夫だよ、需要が違うんだから」と言い放つ。そして、鏡の前でため息をつく地味OLに、「変わりたい? 変わらなきゃ!」のナレーションがかぶさる。
このCMは女性のみならず、男性からも非難が殺到し、ネットで一気に炎上。騒ぎを受けて動画は即時削除された。
「ステレオタイプなセクハラで、あからさますぎて目を疑った」(会社員・25歳)
「このCMを見て、服を買おうと思う人がいるんでしょうか?」(OL・22歳)
このCMは一連のシリーズとなる第1作目。つまり問題提起となる回だったと考えられ、ある程度センセーショナルである必要があったと思われるが、それにしても非難が集中するのは、予測できたのではないだろうか。