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嵐と接点多めの元電波少年芸人とM-1芸人妻、その華麗なる転身

 表舞台から裏方へ――。元芸人が廃業後、書く仕事に転じて成功を収めた。元「朋友」(パンヤオ)の伊藤高史もそのひとりだ。

 伊藤は、有吉弘行が猿岩石時代に一大ブームを巻き起こした日本テレビ系『進め!電波少年』の後継番組『進ぬ!電波少年』のヒッチハイク旅でブレイク。96年に始まった猿岩石のユーラシア大陸横断ヒッチハイクの大成功に続き、朋友は98年、南アフリカの喜望峰からアフリカ・ヨーロッパ大陸を縦断した。290日間におよぶ旅を終えると、猿岩石と同じく、日本では時の人となった。

 電波少年芸人だったころは、月に500万円も手にした。1日に100万円以上散財することも珍しくなかったが、徐々に人気が低下していくと、朋友は解散。伊藤は役者に転身するが、実力がないまま人気先行で売れてしまった歪みを味わい、俳優で脚本家の宅間孝行が主宰する劇団・東京セレソンデラックスに加入。1から出直した。

 同劇団解散後は、劇団ウルトラマンションを旗揚げ。現在はドラマ俳優、舞台役者、脚本家として引く手あまただ。1月28日に放映される嵐・松本潤の主演連ドラ『99.9−刑事専門弁護士−SEASON II』(TBS系)の第3話にも出演。1月21日には、嵐・二宮和也がメインMCを務める『ニノさん』(日テレ)に出たばかりで、トップアイドルの嵐と接点を持てるほどのV字回復だ。

 対して、元女性漫才師で現在は放送作家として成功を収めたのは、野々村友紀子だ。2丁拳銃・修士の妻で、ここ数年は、修士の相方である“ヘドロ芸人”こと小堀をディスりまくるキレキャラで、『人生が変わる1分間の深イイ話』(日テレ系)にたびたび出演。最新刊の『強く生きていくためにあなたに伝えたいこと』は重版を重ねるロングセラーで、怖いながらも筋が通った2児のママとして、主婦人気が高い。

 野村は、元「高僧・野々村」という漫才師で、夫と同じ吉本興業(当時)に所属していた。99年の解散後、後輩の修士と結婚。その後は、芸人の嫁という企画で再びテレビ出演をはたしたが、先の“深イイ”で小堀に見せる鬼ギレ説教が話題となった。本業の作家としては、かつて『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に携わっていた。昨年末の『女芸人No.1決定戦 THE W』にも、スタッフに名を連ねた。

 夫の修士は、昨年公開された芥川賞受賞作品で、後輩のピース・又吉直樹が執筆した『火花』映画版に出演。2丁拳銃としては、『M-1グランプリ2003』と『THE MANZAI 2014』のファイナリストとなっており、確実な漫才実績がある。今年が、結成ちょうど四半世紀(25年)の2丁拳銃。恐妻家の出現によって、3人で再浮上した稀なパターンだ。

 元電波少年芸人と、M-1芸人妻。異能な2人は現在、確変を起こしている。

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