そのコンサートの記念すべき1曲目は、研究生による『絶滅黒髪少女』。この曲はNMB48のデビュー曲であり、さらに7月に行われた研究生の単独コンサートのオープニングを飾った曲でもある。千秋楽にふさわしい曲から始まり。チームMが『オーマイガー!』、チームBIIが『純情-U19』、チームNが『ナギイチ』、そして全員で『イビサガール』を一気に歌いあげた。
その後はシングルのカップリングでお馴染みの紅組・白組、さらには難波鉄砲隊の曲を中心に披露。終盤にはNMB48がテレビ番組で共演をしているお笑い芸人のロバートも登場し、秋山によるお約束の梅宮辰夫のモノマネを披露して、会場を笑いの渦に包んでくれた。
後半になると各チームごとに、チームを象徴する曲を披露。さらにNMB48にとってキラーチューンとなるシングル曲を一気に歌い、会場のボルテージは最高潮。しかし楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、最後は9枚目のシングル『高嶺の林檎』を熱唱し、コンサートの本編は終了した。しかしここで終わることなく会場が暗転となったと同時に、アンコールとして「NMB48」コールが巻き起こった。そのアンコールに応えて再びメンバーがステージに戻ってきた。
アンコールでは、NMB48の曲の中でも最高に盛り上がる『HA!』『てっぺんとったんで!』『青春のラップタイム』の3曲を歌い、ファンとメンバーがひとつになり、千秋楽にふさわしい盛り上がりを見せてくれた。あっという間の3時間だったが、ファンにとっては最高に充実した内容になったのではないかと思う。最後の挨拶が終わり、コンサートも終了となるはずが、ここでさらにアンコールの声が掛かり、Wアンコールとして再びメンバーがステージに戻って来てくれた。これは嬉しいサプライズである。ここで『イビサガール』をメンバーそしてファンと共に大合唱して、7月から続いたツアーの本当のファイナルを迎えた。終了後のファンは誰もが笑顔でいたのが印象的で、このツアーが大成功だったと確信した瞬間でもある。
10月14日から17日までNMB48の4周年記念コンサートが行われることも決定しているので、今回のツアーを糧にして、さらなる進化を遂げたコンサートが観れると思うので、今後のNMB48から目が離せないことだろう。
なおこの日は10枚目のシングルが11月5日に発売されることが発表され、さらに選抜メンバーの発表も行われた。センターにはこれまでキャプテンの山本彩が担当していたのだが、今回は山本がセンターを外れることになり、白間美瑠と矢倉楓子がダブルセンターに抜擢された。さらに久代梨奈と西村愛華が初の選抜入りを果たした。これだけでも驚きなのに、個性派メンバーで人気の木下百花が、約2年振りに選抜に返り咲いた。
この発表を聞いた木下百花は、いきなり公約を発表。その公約の内容は、これまで緑色に染めていた髪の毛を年内に黒に戻すということだ。公約の内容としてはさほどビックリすることではないが、ここからが木下節が炸裂だ。年を越えて1月1日には再び髪の毛を染めるというのだ。その髪色が何色になっているかを予想をしてもらい、その髪色を見事に当てたファンを抽選で10人を選び『木下百花と巡る大阪下町グルメツアー』を行うという。さらにAKB48グループ総監督の高橋みなみにこれまで再三に渡りご飯に誘われているそうなので、そんな高橋みなみに対してもツアーに申し込むように呼びかけていた。破天荒な木下百花らしいアピールだが、果たして高橋みなみはどう応えるか?
取材・執筆=ブレーメン大島