「速い時計がない。その点だけが心配だった」とは蛯名騎手だが、前半3F33秒4の超ハイペースに戸惑いながらも4コーナーから一気に進出。直線で1馬身ほど前にいた宿敵リミットレスビッドをラスト100mで外から交わすと一直線にゴール板を突き抜けた。自己ベストをコンマ8秒短縮するタイムも堂々たるものだ。
「以前と比べて、肩の力を抜いて走っている。それが、ラストの瞬発力につながっている」と蛯名騎手はご満悦だった。4コーナーを回って前をカットされる不利。あわてずに外へ出したジョッキーの好騎乗も優勝への貢献度は高いが、5歳の夏を迎えて本格化したのが、この連勝に結びついたか。
「千八より、千四が向いている」と蛯名騎手。秋のGI・JCダートは距離が長く、これからの目標は、どうやら来春のフェブラリーSになりそうだ。