――ピンボケさんは、『あさイチ』(NHK総合)でレポーターをしていたこともあって、街で声をかけられることが増えたんじゃないですか?
ピンボケ「そうですね。あの番組を観てくださって、という方は多いです。2人で出れたらよかったんですけど」
妹尾「僕は、まぁ、温存というか」
ピンボケ「相方は、兵器なんで」
妹尾「北朝鮮からのミサイルで親からメールが来たよ、“危ないから気をつけろ”って」
ピンボケ「今、秘密兵器から兵器の話になってると思うんですけど…」
妹尾「平気ですか? こんな話で。尻上がりのトークですけど」
ピンボケ「ツッコミ下手で、すいません」
――今年に入って、上昇気流に乗っているなぁという実感はありますか?
ピンボケ「(妹尾を見て)どうですか? って、聞いちゃった」
妹尾「3か月ぐらい前までは、まったく売れる見込みがなくて、ゼロだったんですけど」
ピンボケ「ライブには、けっこう出てたけど」
妹尾「もう、芸人を辞めようかなぁぐらいの…」
ピンボケ「えっ、ほんと!? 今初めて聞いたけど」
妹尾「同じ事務所の先輩のTAIGAさんに相談してたら、“ウケなくても、押しつけでネタをしてればいい。ライブシーンでウケを狙うんじゃなくて、やりたいことを押しつけろ”って言われて。ライブでもウケてないけどね、今は」
ピンボケ「ウケてないっけ?」
妹尾「1位になれてないじゃん。それじゃあ、小さいライブでウケて喜んでる人たちと一緒だよ」
ピンボケ「今、喜んでた(笑)」
妹尾「で、僕がというより、相方に変えてもらったんです。それまでは、(ツッコミとして)すごい説明してたんですけど、それじゃあテンポも間も悪くなるからって、そこは言ったんですけど」
ピンボケ「言われた? 知らないよ。誰と漫才やってんの(笑)。僕、大丈夫なの? ちゃんと、なってる?」
妹尾「なってるよ。完ぺきじゃないけど」
ピンボケ「今のでわかったと思うんですけど、基本的にはこの子(妹尾)がバッと前に出て、僕が追っかけてくって感じ。僕は、いまだにわかってなかったみたいでした」
妹尾「わかってないところがイイんで、あんまり言わないようにしてるんだけど」
ピンボケ「そうだね。わかんないね、言われたところで」
――今後の具体的な目標を教えてください。
妹尾「僕は“M-1グランプリ”ですね。決勝で、2位以内に行きたい」
ピンボケ「1位でいいじゃない」
妹尾「高校のときから、“M-1”は2位以内って決めてて」
ピンボケ「なんなの、その謎のシステム(笑)」
妹尾「それは卒業文集にも書いてた。行くなら、今年ですね」
ピンボケ「僕は『おもしろ荘』(※日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』の若手芸人企画)とか、テレビに出たいんですけど、まだライブが多いので、テレビ用のネタを書いてもらいたいなぁと、相方に。ただ、“M-1”で2位以内って今言ってたんで、ザ・パーフェクトはそれで行くみたいです。テレビ的なネタを作ったりは、しない?」
妹尾「するよ。テレビネタ用に調理していけばいいんじゃないかな。あと、(ピンボケの)歯が出てて、すきっ歯なのはすごい引きがあるんで、そのときにうまく返せれば、テレビスターにはなれるかなぁと。そのうまい返しを、相方には見つけてほしいです」
【プロフィール】ピンボケたろう(左) '89年5月生まれ、福島県出身。ハードパンチャー妹尾 '87年12月生まれ、岡山県出身。2013年結成。サンミュージック所属。
(次回は17年5月最終週に更新)