「彼女は事務所に向かう間では終始冷静でしたが、事務所で待ち構えていた福田時雄専務(当時)に厳しくしかられて号泣した後、『ちょっとティッシュを…』と取りに行くふりをしてそのまま屋上まで一気に駆け上がった。しかも彼女は遺書を残しており、自殺が発作的なものではなく計画的であることをうかがわせました」
この遺書は、今でも所属事務所の金庫に眠っていて遺族やごく親しい関係者以外は中身を見ていないという。
そうした中、岡田有希子さんの遺書を知る芸能関係者から話を聞くことができた。
「確か、当時の報道では『交際していた男性に冷たくされた』とか書いてあるような報道があったが、遺書自体にはまったく自殺の理由について書いてあることはなかったようです。ただ『鳥になる』とか『飛ぶ』とかそんなことが書いてあったと聞きました。文字は非常にきれいで取り乱したような文字ではなかったそうです」
関係者によれば遺書は、遺族など誰かに向けて書かれた感じではなく詩のようにつながりの分からないフレーズが延々と続いていたという。
関係者が続ける。
「今ではだいぶ前の話だから具体的に聞いた内容は忘れてしまったが、遺書の内容自体は意味も分からないし精神的にかなりまいった状態で書いたのであろうというのだけは分かった。当初は事故の線も考えられたが最終的に自殺ということで司法解剖もされなかったはずです」
結局、遺書からも岡田有希子の自殺についての本当の原因を知ることはできなかったということになる。
衝撃的な自殺から早20年の歳月が過ぎようとしている。