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「私が悪うございました」 自分の習性で毎度“赤っ恥”の失敗

 六本木・高級クラブ『I』に在籍する茉莉さん(仮名・30歳)。3年前には、テレビ局のドキュメント番組で、六本木のカリスマクラブ嬢として密着取材が行われたこともある人気嬢だ。

 さぞかし客と浮名も…と思いきや、好きになるのはいつも決まって黒服。 
 「表向き職場恋愛は禁止だけど、アタシの周囲なんてそんなカップルばっかりですよ。客上がりの彼氏は、仕事をやめろとか、アフターするなとか言うけど、黒服は同業者だから、逆にしっかりサポートしてくれて心強いもの」
 やけに強気&ポジティブな発言には、自分を正当化したい気持ちが見え隠れ?
 というのも彼女、黒服好きが高じ、これまでトラブルの連続だからである。

 最初に付き合ったのはキャバクラ時代の黒服。経営者がとりわけおっかない筋の方々だったので、商品に手を出したペナルティとして、彼氏は100万円を支払わされた。
 その100万円を提供したのはもちろん茉莉さん。しかし、そのまま彼とはジ・エンド。弱冠19歳の出来事だった。
 脇が甘いのか、交際1か月程度で風紀がバレてしまうという茉莉さん、同様のトラブルで数名の黒服の彼氏を失い、200〜300万円ほどが罰金を徴収された。ホストに比べりゃ安いもの…と、ウソぶく彼女の姿が痛々しい。
 「キャバは、女の子が商品としてシステム化されているから風紀もウルサイの。人間性まで否定されているみたいで窮屈。その点、高級店ってしっかり管理されているように見えるけど、高い店になればなるほど、女の子の自由度も高い。自己責任ってやつね」
 自由を求めステップアップしていったわけだが、自己責任の代償は大きかった。

 黒服の彼氏が自分の店をオープンする計画を持ち出し、彼女の“出資金400万円”を持って飛んだり、同棲するための部屋を探し、賃貸契約に行ったきり持参した120万円とともに戻らなかったり…。
 黒服たちにとって彼女は、やっぱり商品、あるいは預金口座扱いのようだ。
 中でも一番額が大きかったのが、ベンツ3台事件だろう。
 「事件ってほどじゃない。ただのショッパイ話です(笑)」

 それは、ちょうどテレビの取材時期と被っている。その番組では、「…ベンツ3台を所有」と紹介されたが、放映時には既に3台とも彼女の手元にはなかったそう。ついでに彼女、免許もない。
 「彼氏がお店をやめて、外車のディーラーに転職したんです。最初は調子良かったんだけど、ノルマがキツイ時にお手伝いしてあげて、ベンツ3台を順次購入したんです」
 といっても免許もない彼女が、3台も所有するには無理がある。だいたい駐車スペースがない。
 「最初の1台は私が彼にそのままプレゼントしたんですけど。あとの2台は納車もされていないんです。同じ車種でも日本仕様は高いのですが、欧米仕様では、米国産の方が安いんだそうです。それで、一旦私にそれを売って、すぐに別のディーラーに新古車として卸せば、私のお金は丸々返って来るし、事によると差額で丸儲けなんて言われて。儲ける気はなかったけど、これで彼のノルマが達成できるならと…」
 欧米仕様だろうが、日本仕様だろうが、新古車で売った値段が問題。差額で丸儲けといくわけもなく、税金・登録料・手数料とオマケもついて、締めて400万円の赤字。その上彼氏にプレゼントしたベンツはSLクラスで3台中最高値の1500万円。彼氏の丸儲けだ。
 
 わずか1年の間に2000万円近い金をドブにポイだ。彼氏とはその後どうなった? 「そのベンツに女の子を乗せているのをある日目撃して…。問い詰めたら私と同業の六本木のクラブ嬢で…怒ったら『お前が浮気なんだよ!』と逆ギレされ、それっきり」
 さすがに懲りたと思えば、現在の彼氏も黒服…学ぶことを知らないカリスマ嬢なのだ。

*写真は本文とは関係ありません

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