26日の「DREAM.9」でHERO'S王者のJ・Z・カルバンを破り、7・13日本武道館と大みそかの残り2戦で引退する魔裟斗との対戦へ、川尻は大きく前進した。一夜明けたこの日も「向こうがナメてるとか言ってるようですが、こっちはそんなつもりはない。逆に敬意を表しているくらいなのに、ナメてるとか言われて面白くない。そうやって口で言うなら闘った方がいい」と改めて対戦に意欲をみせた。
川尻の魔裟斗戦への思いはハンパじゃない。すでに「思いっきり殴り合ってケンカする。足を止めてノーガードで打ちあってね。ケンカってそういうことだと思うんで」と臨戦態勢。「自分のパンチが思い切り当たれば誰でも倒す自信はありますよ」とイケメンを破壊する腹積もりでいる。
川尻の対戦要求にK-1谷川EPも即座にGOサイン。26日のカルバン戦について「100点満点。もしKOとか一本で負けてたらこの話はなかった」とした上で「魔裟斗選手の対戦候補として申し分ない。今日にも両方にオファーして来週早々にも会見できれば」と来週にも正式決定することを示唆した。
また、魔裟斗の7月の対戦相手をめぐっては五味隆典なども浮上していたが、谷川EPは「もちろん資格はありますが、K-1やDREAMの貢献度を考えたら川尻選手が第一候補」と断言。その一方でフェザー級GPで敗れたことで7月のMAX出場が可能になった山本“KID”徳郁についても「一応、KID君にも聞いてみますが、彼はDREAMで挽回したい気持ちが強いと思う」と語っていた。
◎「KID様さま」視聴率は快勝
「DREAM.9」の一夜明け会見が27日、都内のホテルで行われた。近年視聴率が低迷している中、大会前には目標平均視聴率15%を掲げていたが、終わってみれば16.2%をマーク。笹原圭一プロデューサーは「大みそかの特別な大会を除いた通常の興行でこれだけ平均視聴率が出せたのはPRIDE、HERO'Sを通じても総合格闘技ではベスト3に入るのでは。視聴率については勝利宣言ですね」とニンマリ。最高瞬間視聴率ではフェザー級GPの所英男の試合と山本“KID”徳郁の試合では2回、19.1%をたたき出した。高視聴率の原動力となったKIDについて、笹原Pは「今年残りの4大会全部に出場するくらいの気持ちで出てもらいたい」とKIDにフル参戦を熱望していた。