2008年は飛躍の年となった。アドマイヤフジは年明けのGIII・中山金杯での勝利を皮切りに、前走のGII・京都記念で2着。ウオッカ、ドリームパスポートといった一線級に先着した。
「勝負どころで前の馬がジャマになって動けない形になった。馬群を抜け出すのに手間取りながら最後はあれだけの脚を使った。スムーズだったら勝っていたね」と京都記念を振り返る込山助手は勝ちに等しい内容だったことを強調する。
昨年は宝塚記念で4着と善戦しながら、その後の函館記念(4着)、札幌記念(9着)で結果を出せなかった。まだ精神面が不安定だった分、堅実さに欠けた。
「レース当日になるまでやる気を出すか、どうか分からない面があった。でも、今年に入ってからは競馬で集中して走れるようになっている。それが今の安定した走りにつながった」と込山助手は精神面での充実ぶりを活躍の原動力に挙げる。
一線級相手にも接戦を演じた自信は今回も揺るぎない。当然、GI勝利も視界に入ってきた。
「春の大目標はもちろん天皇賞。掛かるタイプじゃないので長丁場はまったく問題ないし、今の充実ぶりなら十分にチャンスはある。そのためにもここはきっちり勝ちたい」
3つ目の重賞タイトルを手にGIへと殴り込む。この勢いは誰にも止められない。