特に中国は、日米同盟において戦略的に重要な沖縄への工作を強めている。その工作にまんまとはまった沖縄は、米軍基地への反対運動や日本政府への反発が高まっている。確かに騒音をまき散らす基地などないに越したことはないが、メディアは事の本質をもっと知らせるべきだ。
「中国は、琉球王朝の子孫を積極的に招待しています。昨年3月には、中国福建省の拓福文教基金会が主催するツアーに、最後の琉球王の曽孫に当たる尚勇氏が22人の訪中団を引き連れて参加しました。そして、この地で同基金は、『沖縄と中国の歴史的つながりを探る』ための会議を開催しています」(中国ウオッチャー)
韓国からの“思想戦隊”も負けてはいない。今年1月下旬、韓国から「平和オモニ(母)の会」が沖縄に来襲し「米軍基地反対」とのスローガンとともに「北朝鮮への国際的制裁を解除せよ」とデモンストレーションをかけた。
「沖縄には同会以外に『従軍慰安婦』支援団体や『在韓米軍基地撤去』を求める韓国人が頻繁にやって来ます。すべて韓国で『チュサパ(主思派)』と呼ばれる北朝鮮の『チュチェ思想』を信奉する人々です」(北朝鮮ウオッチャー)
これら韓国・親北団体の沖縄での受け入れ窓口は「自主の会」という1971年に日本で結成されたチュチェ思想研究会(北朝鮮の日本人拉致に関わりが深い)の別動隊だ。
「実は沖縄には『自主の会』だけではなく、チュチェ思想を信奉者の総本山『チュチェ思想研究全国連絡会』が存在しています。会長は沖縄大学名誉教授の佐久川政一氏です。2000年に入り、毎年那覇市では『チュチェ思想新春セミナー』が開催され、他県からや韓国の『チュサパ』、朝鮮総連からも人がやってきます」(同・ウオッチャー)
外国人が他国の政治課題に介入するのは内政干渉として国際問題になりかねないが、マスメディアは北朝鮮の核は問題にしても沖縄の外国人による反戦運動は問題視しない。まことにけったいな姿勢である。