混戦ではこんなタイプが頼りになる。レインボーペガサスが上々の仕上がりだ。
皐月賞は4着。キャプテントゥーレには逃げ切られたが、差は0秒3。内容は渋く、強かった。
「なかなか前が開かなかったからねえ。やっと伸びてきたのはゴール前。まともならもっといい競馬ができたはずだし、悔しいレースだった」と鮫島師は振り返った。
皐月賞で脚を余し、悔し涙を流した馬がダービーで巻き返した例は多い。そのための準備はしっかり整えている。前走後は栗東でじっくり乗り込まれた。1週前追い切りは坂路で800mを54秒4→13秒3。時計自体は平凡だが、動きは素軽く、力強かった。
「疲れもそれほどなく、早い段階から乗り込んできた。間隔があった分、余裕を持って調整できたし、今の時点ではすごくいい状態できている」
速い時計は出す必要がない。トータルで密度の濃い仕上げができた。
鮫島師にとって、レインボーペガサスは特別な思い入れのある1頭だ。母のギャンブルローズは開業当時の厩舎を支えてくれた思い出深い馬。「その子どもでダービーという大舞台に出られるのは本当にうれしい。でも、出すだけではない。前走の内容から広い東京は間違いなくいいし、無事にゲートを迎えれば結果はついてくる」
夢に自信を携えて、大混戦に挑む。
【最終追いVTR】シルクウィザード(古馬1600万)との併せ馬。1馬身後方から追走して、道中はスピードに乗った走りを見せた。追われてからはズブさを見せ、トップギアに入らないまま併入フィニッシュとなったが、これはご愛敬。体の張りは抜群で抜かりなく仕上がっている。