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ああ無情…“一人横綱”稀勢の里がまさかの黒星発進

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稀勢の里

 勝負が決した瞬間、場内には落胆の声が響き渡った。

 11日に開幕した大相撲11月場所。白鵬、鶴竜の2横綱の欠場により“一人横綱”として今場所を迎えた稀勢の里は、小結貴景勝に敗れ初日黒星となった。

 先場所の対戦では勝利を収めたものの、貴景勝の馬力に立ち合いから終始防戦一方と苦しい相撲だった稀勢の里。相手の圧力をモロに受けないために、今回稀勢の里は立ち合いに張り手を選択した。

 結論から言うと、この選択自体は吉と出る。“ファーストコンタクト”で貴景勝の左ほほを張った稀勢の里は、続く“セカンドコンタクト”で相手を退かせることに成功。先場所のように「あれよあれよ」と土俵際まで押し込まれる展開は防いだ。

 しかし、誤算だったのはその後。そのまま廻しを掴んで土俵際へ追い込めればしめたものだったが、立ち位置を変えながらの突きに手を焼き、稀勢の里はなかなか貴景勝を組み止めることができない。

なんとか突破口を開こうと、自らも手を出していった稀勢の里。だが、そうこうしている内に徐々に腰高となったことが仇となり、最後は貴景勝のはたきをまともにくらい土俵へバッタリ。自らの体、そして星取表に屈辱の土がつくこととなった。

 進退をかけた先場所で「10勝5敗」の成績を残し、今場所は復活優勝を目指す稀勢の里。賜杯を争う上での難敵である2横綱が休場となったこともあり、その背中には場所前から大きな期待がかけられていた。

 しかし、注目の初日に待っていたのはまさかの黒星。初っ端から星を落としたその姿を見て、期待より不安の方が大きくなったのは筆者だけではないだろう。

稀勢の里は横綱として出場した7場所中5場所で初日黒星を喫しており、その内今回を除く4場所は全て途中休場。また、過去5年間の大相撲において、初日黒星から優勝を果たしたのは白鵬(平成28年3月場所)、照ノ富士(平成27年5月/当時関脇)の2名だけというデータもある。“完全復活”を期す人気横綱は、早くも土俵際に追い込まれている。

文 / 柴田雅人

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