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ボクシング 内藤ウハウハ!?ひとり勝ち

 WBCフライ級タイトルマッチが26日、東京・ディファ有明で行われ、王者・内藤大助が同級10位の熊朝忠(ユウ・チョウチュウ)を3-0で下し判定勝ち。見事国民の期待に応え、5度目の防衛を達成した。試合直前になって中国から日本に会場が変更になるなど、ドタバタ劇に見舞われた末のV5だったが、被害を最小限に食い止めることに成功。そればかりかフタを開けてみれば内藤のひとり勝ち状態だった。

 この日、内藤は挑戦者・熊に苦戦を強いられながらも判定勝ち。連続KO記録こそ2でストップしたものの、連続防衛記録を5に伸ばした。
 ますます株を上げた内藤。試合後は「1試合のために大金をはたいて来てくれたお客さんに申し訳ない」と謝罪したが、内心ではウハウハだったに違いない。
 今回のタイトルマッチは、プロモーターを務める内藤陣営の事務処理の不手際で、開催地が急きょ中国・上海から東京に変更になった。異例の代替開催で当日券のみの販売だったにもかかわらず、会場は9割ほどが埋まり、A席(5000円)は完売してしまうほどの盛況ぶりだった。
 当初はWBC側と内藤陣営の「ボクシングの中国市場開拓」という思惑が一致。本来なら指名試合が義務付けられているにもかかわらず、特例で中国での興行が認められた。
 だが、4月から4月下旬、5月と徐々に予定がずれ込んだ。背景には不況の影響でスポンサーが集まらなかったという事情がある。
 中国のボクシング事情に詳しい関係者は、今回のタイトルマッチの“フトコロ事情”について「日本に会場が変更になって、中国側が当初予定していたスポンサーは降りてしまった。その収入が減った分、劉剛会長はお金を出さないといけなくなってしまったようです。医療チームや場所代などのキャンセル料も負担していたようですから」と明かす。
 では中継を担当したTBSはどうなのか。
 「前乗り組は何人かいましたけど、本隊は出発する直前で(出費を)最小限に食い止めることができました。(航空機の)チケット代や宿泊代などの最低限のキャンセル料は発生しましたけどね」(TBS関係者)
 どちらも多少なりとも今回の代替開催の影響は受けている。そんな中、無傷でいるのが内藤だ。

 今回のファイトマネーについて「全く影響はないと思いますよ。次回もウチが放映権を取れれば、その時の相談になると思いますけど、今回と変わらないんじゃないですかね。何より数字(視聴率)を持っている選手ですから」(前出関係者)
 移動の負担が減り、ファイトマネーも減額なしと、“ひとり勝ち”の状態だった。「せっかくこれだけ大勢の人に集まっていただいたのに、ショッパイ試合をしてすみませんでした」と語った内藤。仕事をキッチリこなして会場を後にした。

◎内藤 薄氷のV5

 内藤が薄氷のV5を達成。自身の持つ最年長防衛記録を更新するとともに年内の防衛プランが決定した。
 身長、リーチ差で上回る内藤は、左フック、右ストレート、3Rにはゴングと勘違いした挑戦者がコーナーにきびすを返したところに背後から右フックを放つなど、主導権を握った。
 だが、中盤に入るとバッティングを食らい4Rには左目、5Rには右目の上をカット。6Rには一瞬のスキをつかれ右フックを被弾しダウン。
 まさかの苦戦を強いられた王者は足を使って距離をとりながら、右のフック、ボディーの連打でコンスタントにポイントを奪った。12Rを戦い抜き、判定で勝利を収めた。
 故・大場政夫氏が持つ日本人の世界フライ級防衛記録に並んだ内藤だが、試練が待ち受けている。この日の朝、JBC・安河内剛事務局長の元にWBCから指名試合の正式な文書が届いた。
 安河内事務局長は「今日の試合の勝者は、90日以内に暫定王者(ポンサクレック・ウォンジョンカム)と統一戦を行うようにと書いてありました。さらにその勝者は90日以内にランキング最上位者と戦うようにと記されていた」と明かした。
 6カ月で2試合をこなさなければならない。次戦は1勝2敗1分と負け越しているポンサク戦だけに真価が問われる

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