中学生の時の体育の授業で、学校で走るのが一番速かった松井は当時2番目に速かった生徒と競争することになったという。「速すぎる大ちゃんにはもちろんハンディがありました。それが彼の走るコースにはハードルがあるというもの。それでも大ちゃんは勝ったんだから、学校のヒーローでしたよ」(N氏)。
ずば抜けた運動能力を発揮していた松井少年、もちろん女の子にモテモテだったのでは? N氏にそのあたりを聞いてみると、「もともと寡黙なタイプ。関西では面白い奴の方がもてるからね」(N氏)とのこと。
また、寡黙であったが、すこし独特な感性を持っていたとも。「小学生の時、長袖の体操服が暑いといって、ハサミで切って半袖にしてしまったんですよ。寡黙な大ちゃんがもくもくとハサミで服を切ってしまう姿にみんなは大ウケでしたが、先生には怒られてましたね」(N氏)。
スポーツ万能で個性的な松井少年。中学3年時にはサッカー留学で他の中学校へ転校、さらに高校はサッカーの名門である鹿児島実業へ進学したため、その後、N氏と会う機会は少なくなったという。ただ、「僕の弟がフランスに旅行へ行った時に、大ちゃんの練習を見に行ったんです。その時にまだ覚えてくれたみたいで食事に誘ってもらったとうれしそうに話していましたよ」(N氏)という。
最後にN氏は「やっぱり地元の英雄。これからもぜひ頑張って欲しい。W杯での活躍は自分のことのようにうれしい」と話す。一躍、世界的も注目を浴びる存在となった松井大輔。今後の活躍も期待される。