トレーナーの言葉を借りれば「逆にゆったりとしたローテを取れて良かった」。無理やり桜を目指す道を考えずに調整してきたことで、引き続き好気配をキープ。TR仕様であることは間違いないにしても、馬には貫録さえ漂っている。同師はいう。
「馬体はふっくらしているし、先週も秋山(騎手)が乗っていい動きを見せていたからね。前走後は若干、疲れも見えたが、もう大丈夫。雰囲気はいいよ」
クラシック第一戦を使えなかった悔しさなど、おくびにも出さない師。この表情こそが同馬の順調ぶりを如実にあらわしているのではないだろうか。
「引っ掛からないので距離は延びていいだろうし、ごちゃつく心配のない広いコースも歓迎。確かに目標は先だが、いい競馬をしてくれると信じているよ」
輸送を控えていることもあり、今朝は坂路で800m56秒5と流した程度だが、馬体の張りは文句なし。身のこなしも軽やかで態勢は9分通り整ったといえる。
前走のあざみ賞は小回りの中京1800mで3角最後方から上がり3F34秒0で他馬をゴボウ抜き。この破壊力なら、桜花賞上位馬をもねじ伏せる可能性は十分だ。そのためにも、まずは通過点をきれいにクリアしておきたい。