まさか、私までにツケが廻ってくるなんて、政治家のバカヤロー。
去年の秋からジワリ、ジワリと客足が途絶え始めたと思っていたけど、先月9月の給料なんて最悪。1年前の半分になっちゃった。
この容姿と歳じゃあ六本木や銀座のもっと良い時給のお店に移るなんてちょっと遅過ぎ。どうしよう、今さら風俗でなんて働けないよ。
結局、最終的にお気に入りのお客たちとヤッてる事はそんなに大差ないけど、さすがに初対面のオヤジのオチ●●ン触ることさえ考えられない。ああ、あのとき、あの貸しビル業3代目ボンボン社長のプロポーズ断わらなければ今頃は…それより、いっそキャバ嬢になんてならなければ良かったかも。
とりあえず、引っ越したばかりの家は、ミユキとシェアすることになったから家賃の方は大丈夫そうだけど、これからどうやって大好きなブランド買えばいいの? たまにはホストにも行きたいし。
この1週間点数稼ぎのつもりで、毎日違うお馴染みさんに同伴お願いしてたんだけど、「不景気なんだから、気にしないでね」だ、なんてちょっと気遣った私が馬鹿だったってことね。出勤前に回転寿司だの、チェーン店居酒屋やらラーメン屋でお食事だなんて、しかも「ここの店、今一番人気があるんだよ」だって、いけしゃあしゃあと。
ふざけんじゃないわよ。
私だってこの妖怪だらけの業界で伊達に14年もいないわよ。今まで大人しくしてきたけど、今日からは餓鬼になるのも簡単よ。
そうよ、アイツにもあのオトコにも生中出しさせて、一人ひとりキッチリと慰謝料ふんだくってやるわ。当然、子宮はガッチリとガードしてるから本当に妊娠なんかしないわよ。とりあえず、これでなんとか半年は食い繋げそうかなあ。
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