彼は、文章だったり写真のセンスがあり、ツイッターのフォロワー数は、一般人にしては結構多い人でした。インフルエンサーとまではいかないまでも、数千フォロワーがいて、ファンも多いようでした。そんな中、いつも彼のアカウントに、辛辣な意見をぶつけてくる人がいました。
そのアカウントは、彼が何か投稿すると、度々「クズだろ」「消えろよ」といった罵倒を繰り返していたのです。そんな意味不明のアカウントはブロックすればいいと思うのですが、彼は何もせず、放置していました。あまりに一方的な誹謗中傷が続いたので、彼のフォロワーだけでなく、私も、そのアカウントには「彼はクズじゃない」「そういう言葉をぶつけるのは違うのでは?」と反論するようになりました。
その後も、悪質アカウントは、ファンらが集まるチャットアプリにまで現れて、空気を壊すような意見を発信していました。
そんなある日、チャットアプリを眺めていると、その荒らしアカウントが、ある風景写真をアップ。しかし、すぐに消えたのです。そして数分後、同じ写真を、彼がチャットにアップしました。その写真は、彼しか持っていないはずのオリジナルのもので、撮る際、私も同行していました。それを、荒らしアカウントが一瞬でもアップしたということは、アカウントを自作自演していたということ。つまり彼は、あえて自分で自分を叩く流れを作っていたのです。周囲が守ってくれる様子を楽しんでいたのかもしれません。特に怖かったのが、そのアカウントは私にも、かなり辛辣な意見をぶつけていたこと。それが彼のものだと考えたら、本当に信用できなくなりました。そのことを伝えると、彼は自作自演は認めたものの、一切謝らず、理由も語らなかったため、その時のことが原因で別れました。
写真・j_baer