彼はカメラが趣味で、よく週末はイベントに出かけて撮影していました。でも、風景だけでなく、コンパニオン撮影会やサンバカーニバルにも頻繁に出かけて、露出度の高い女性を撮ることも多かったみたいです。私はついていきませんでしたが、いつも話で聞いていて少し嫌でしたね。そんな彼に一番言われたのが、夜の行為を撮らせてほしいということ。いつも彼は、ベッドで少し愛撫などをした後、「ねえ、撮っていい?」みたいなことを言ってきました。でも、私は絶対に断っていましたね。
最後まで撮影の許可はせず、やがて気持ちが離れたことで、別れることになりました。それから1年ぐらい経った後、友人の誕生日会で再会。元々、友人の紹介で知り合った人だったので、顔を合わせてしまったんです。その際、彼は私の隣に来て「これ見てよ」と、スマホを出し、ある動画を見せてきました。
なんと、それは私が性行為をしている動画だったのです。それを見て唖然としていると、彼は笑いながら、「これ合成で作ったやつだから!」と明かしました。彼によれば、今はアプリさえ使えば、素人でも質の高いフェイク動画が作れるのだそうです。少し前に、オバマ前大統領の本物としか思えない合成動画が世界で問題となりましたが、多くの一般ネットユーザーは、好きな女性の顔をポルノビデオと合成して楽しんでいるのだとか。
こんなものを、もしネットに出されたら勘違いされると思い、私は動画を消すように真剣に怒りました。自分の知らないところで、こういう動画が作られるのは恐怖でしかありません。彼には「もし今後、私の動画を勝手に使ったら訴える」と、強く言っておきました。
写真・BigOakFlickr