エンターテインメント賞を受賞した芸人たちは、授賞式後、そのまま舞台でネタを披露しなければならないのだが、これがかなり精神的にきつい。どんなネタでも笑ってくれる若い女性や子供たちなど、一般の観客はほとんどいない状態での“ネタ見せ”である。会場は、芸能界やテレビ業界、出版業界の関係者たちが、くすりともしない状況で取り巻いている。そんな厳しいプロたちの前で、自分のセールスポイントをアピールするネタを披露しなければならないのだ。若手芸人たちのプレッシャーたるやいかほどであろうか。
筆者が見る限り、ここ5年の間にも春風亭昇太、ヒロシ、レイザーラモンHG、ムーディー勝山はかなり苦戦していた。逆にサンドウィッチマン、タカアンドトシは善戦しており、確実に笑いを取っていた。今年のオードリー、U字工事もなかなか善戦して、場内から笑いが起きていた。
また期待賞を受賞したマキタスポーツのギター漫談は音楽的なクオリティも高く、静かなブームを引き起こす可能性がありうる。なお、ビートたけし客員編集長による詳しい論評は、3月1日発売の東京スポーツをお読みいただきたい。
話題賞:石田純一/日本芸能大賞:オードリー、U字工事/特別賞:ビートたけし&所ジョージ/期待賞:マキタスポーツ
(山口敏太郎)
※写真:中村昭代(山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou