山口敏太郎事務所の所持する鬼の角は灰褐色で高さは約5センチほどで湾曲した三角すい形となっている。表面にはところどころ擦れたような傷や摩耗した形跡があり、内部は空洞となっている。
これはある旧家に保管されていたもので、言い伝えによるとこの家の祖先が鬼を退治した際に角の一部を切り取り、商売繁盛の守り神として祀っていたものなのだそうだ。時代は下って戦時中になると、軍人や出征の決まった兵士たちが武運長久の祈願に訪れていたという。よく見ると薄く削り取られたような部分もあり、お守りとして戦地に持っていった人もいたのではないかと思われる。
オカルト研究家・作家の山口敏太郎によると最後に保管していたのはある老夫婦で、この老夫婦が亡くなられた際に遺族の方より管理を委託されたものがこの鬼の角とのことである。よく見ると摩耗の状態に特徴が見られるため、恐らく日本ではあまり馴染みのない水牛の蹄の一部を鬼の角として伝えていたのではないかと山口敏太郎は推測し ている。
この鬼の角の実物は、現在東京はお台場デックス東京ビーチ内『山口敏太郎の妖怪博物館』にて展示中である。気になった方は実物を見に行ってみてはいかがだろうか。
11月20日 お台場に『山口敏太郎の妖怪博物館』オープン
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