公益通報者保護法は、事業者の法令違反を通報した人に対する解雇や降格などの不利益な取り扱いを禁止している。
また、女性が加入する労働組合「ブラック企業対策ユニオン」は、同日、宮城県労働委員会に不当労働行為救済を申し立てた。
女性は残業代があらかじめ決められている「固定残業代」の給与体系であるにもかかわらず、有給休暇取得後に、休んだ日数分を不当に減額されたとして、6月に仙台労働基準監督署に申告。これを受けて、同労基署は同社に対し、8月5日付で是正勧告した。
労働組合側はこの事実を同22日に会見し、公表する予定だった。ところが、それを聞きつけた高野社長が同21日に仙台を訪れ、同店の従業員15人と店長を集めて食事会を開き、女性を名指しして、「(労基法通りにやれば)潰れるよ、うち。潰してもいいの?」などと、管理職とともに約2時間半にわたり威圧的に詰問したという。
ショックのあまり、女性は出勤できなくなり、「幹部に囲まれ名指しで非難され、恐怖以外のなにものでもなかった。公益通報者にこうした攻撃は許されない」と話している。
同社は「不当労働行為とされるような行為はしていない」としている。
「たかの友梨BC」は78年(昭和53年)に創業。エステ業界の大手中の大手で、ホームページによると、13年9月期現在、店舗数は124、従業員は1047名、売上高は160億円。
世間的にブラック企業と認識されれば、イメージダウンは避けられず、業績低下にもつながりかねない。違法行為をしていたとなると、エリカ様も、さぞやショックか?
(蔵元英二)