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石原知事が北島康介に北京五輪金メダルをねだる

 石原慎太郎都知事(75)が東京五輪招致に“ムチ”を入れ始めている。ちょうど2年後のIOC総会で開催都市が決まる2日、都庁で東京オリンピック招致アスリートアンバサダー(選手大使)の記者発表があり、アテネ五輪金メダリストの競泳・北島康介選手(25)ら8人が就任。前日、招致大使に就任したみのもんた氏に続く人脈フル活用となった。
 石原知事は挨拶に立つ際「よし」と両ひざを手で打って気合を入れた。
 「東京の人は何が起きても驚かないし、大地震にもぶったまげない。『オリンピック?ああそうかい』という感じの人が多い。メディアもこのごろ冷たくて、水かけるのは得意だけど、やろうやろうって盛り立ててくれないんだよ。やろうよキミら、なっ!」と報道陣約80人に呼びかけた。
 そんななか、北島選手が「たいへん光栄に思う。2016年オリンピックにぼくは出ていないと思いますが、子供たちに夢を与える活躍をしたい」と話すと、感激した石原知事はマイクをつかんで「来年の北京で北島さんにどうしてもゴールドメダルをとってもらいたい。それが東京招致につながるんで。がんばれな!」とゲキを飛ばした。

 2人には「金メダルと焼き肉2年分」をめぐるドラマがある。03年8月に都庁を表敬訪問した北島選手に、石原氏は「04年アテネ五輪で金メダルをとったら焼き肉2年分おごる」と約束。これに発奮したか北島選手は平泳ぎ100M、200Mで2つ獲った。
 ところが、ポケットマネーでおごると公選法が禁じる有権者への寄付にあたると分かり、「一緒に焼き肉食べて、そこで2年分食べてくれると一番簡単なんだけど」(石原氏)と悩ましいことになった。その後“焼き肉公約”がどうなったか確認できていないが、五輪招致のためにまた焼き肉を約束するしかない!?
 アスリート大使には柔道・井上康生(29)、競泳・柴田亜衣(25)、陸上・末續慎吾(27)、陸上・為末大(29)、体操・冨田洋之(26)、レスリング・浜口京子(29)、卓球・福原愛(19)の各選手が就任。招致イベントに参加するほか、都内を顔写真入りのラッピングバスが走る。

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