今週からいよいよ秋のGIトライアル戦が始まる中央開催。中山と阪神開催がオープンします。とはいっても、今年は函館競馬の休催に伴い、新潟が3週延長開催。ということで、私はBSNテレビの「ワンダフル競馬実況中継」の解説で、土曜日は再び越後路の新潟を目指します。そして日曜は中山競馬場。日本海と太平洋を毎週横断しているようなものです。それでも、黄金色に染まった越後平野。新米のコシヒカリのにぎり飯を、口いっぱいに、ほおばったときの幸せ感。それはやはり最高の贅沢です。
さて、阪神競馬場では「朝日CC」が行われます。圧倒的な人気に支持されそうなキャプテントゥーレ。皐月賞を圧倒した馬です。そのキャプテンが、骨折明けで1年4カ月ぶりの実戦だった関屋記念で、ゴール前、いったん先頭に立ちかける見せ場十分の4着。時計も自己ベスト。当然ながら今回は一本人気。ただし、このケースは2走目の反動、いわゆる二走ボケのパターンも考えられます。過信は禁物なのです。私はブレイクランアウトに注目しています。
一方、中山では秋華賞トライアルの「紫苑S」です。一昨年の優勝馬アルコセニョーラ、昨年1着のモエレカトリーナはともに夏のローカルで調子を上げての挑戦。条件は関係なし。今年もこの流れをくんで◎ラインドリームです。
ついこの前の6月、中京戦でデビュー。それゆえまだキャリアが4戦。未知の魅力は大です。キャリア2戦目で計時した阪神芝2200メートル2分14秒1は特筆のタイム。続く不良馬場の未勝利戦を圧倒すると、前走の小倉・インディアTも破格の内容でした。
距離が芝の2000メートル。主導権を取ったテンシノマズルが刻んだペースは前半5F通過61秒8のスロー。これを射程に入れて早めの進出。直線で手応え十分に仕掛けると、アッサリ抜け出して完勝。ラスト3Fはすべて11秒台。とくにラスト2Fは11秒3→11秒5の強烈さ。34秒4で余裕のフィニッシュ。紫苑Sも顔ぶれからスローになりそうな気配。そこで、このパンチ力が生きるはずです。