K-1きってのカリスマが最強の挑戦者を指名した。
大会前に行った会見では「魔裟斗伝説DVD-BOX」(12月23日発売)の発売を発表した魔裟斗。
2度の世界王者に輝いた試合や「アレはちょっと恥ずかしいですね。見たくないですね」と、トラウマになっている2002年のアルバート・クラウス戦まで、全試合がノーカットで収録されたもの。
その席上では「僕はサワーしか考えていないので。サワーに勝ってもらって借りを返す。ワンマッチでやればオレの方が強いと思ってますから」と過去2戦2敗と負け越している“宿敵”とのリベンジマッチを熱望していた。
だが、この日行われた決勝トーナメントで優勝したのは、新鋭のペトロシアンだった。それでもかねてより今年のMAX王者とのラストマッチを公言していたカリスマは、ちゅうちょすることなくリングに上がると「大みそか(スケジュール)空いてるかな? 待ってるから」と逆指名。ペトロシアンも「12月にまたお会いすることを楽しみにしています」と返答した。
K-1を仕切っている谷川貞治イベントプロデューサー(EP)は「ペトロシアンサイドと交渉はまだしていないですが、新チャンピオンなので、やる気があるならこれで決まっていくんじゃないかと思っています」とゴーサインを出し、ペトロシアンとの対戦が事実上内定した。
現役最終戦に向けてすでに準備は万全。魔裟斗は「10Rは長い。5R延長なし。今、すっげーパワーありますよ。今日でも出来ますよ」とKOでの完全決着戦を見据えいている。
◎ペトロシアン初戴冠
K-1MAX決勝トーナメントは、アンディ・サワーを下し、新鋭のペトロシアンが初戴冠。新時代の到来を告げた。
ペトロシアンは、準決勝で日本人唯一のベスト4に残った山本優弥を129秒でKO。ブアカーオ・ポー・プラムックを延長判定の末に退けたサワーを迎え撃った。
スタミナ面で優位に立つペトロシアンは、左ハイキック、左ストレートでペースをつかむと、2Rにはひざ蹴りでダウンを奪う。そのまま終始ペースを握り、3-0の判定でサワーを下した。
これまでMAXの歴代王者は魔裟斗、クラウス、サワー、ブアカーオの4人だったが、ペトロシアンがこの牙城を崩したことで、来年以降の勢力図が大きく変わっていきそうだ。
◎HIROYA準決勝進出
K-1甲子園は準々決勝4試合が行われ、野杁正明、嶋田翔太、石田勝希、HIROYAが大みそかに行われる決勝大会に駒を進めた。抽選の結果、準決勝はHIROYAVS野杁、嶋田VS石田となった。