また、今回の一件を受けたネット上には様々なコメントが投稿されており、ツイッターでは「阪神金本監督」というワードがトレンドランキング上位に急浮上。贔屓を問わず多くのプロ野球ファンが、この辞任劇を衝撃的な出来事であると捉えているようだ。
ところで、前述したネット上のコメントの中には「最下位なんだから辞任して当然」という旨の内容も少なからず含まれている。今季はパ・リーグ最下位の楽天も監督を途中交代しており、こうした声が出るのも然もありなんといったところだが、過去の最下位チームはどのような判断を下してきたのだろうか。2008年から昨年まで、過去10年の最下位20チームを対象に調べてみた。
全20チームの内、監督交代を選択したのは13チーム。全体の6割以上が指揮官の首を挿げ替えていることから、最下位の責任はやはり非常に重いようだ。ちなみに、2009年、2014年、2015年、2017年に関しては、今季と同じくセ・パ両リーグの最下位チームに政権交代の時が訪れている。
また、この13チームの内2009年の横浜、2014年の楽天、2016年の中日の3チームは、シーズン途中で監督が代わっている。どのチームもその後の“カンフル剤”となることを期待して決断を下したのだろうが、残念ながら結果には結びついてはいない。
一方、最下位という結果を受け止めた上で、監督続投を選択しているチームも7チームある。ただ、この7チームの内次年度にAクラス以上の成績を残せたのは僅か1チームのみで、残る6チームは全てBクラス(2チームは2年連続最下位)。加えて、その内の4チームは途中交代を含めて監督を変更してもいる。
以上が、過去10年における最下位20チームの監督人事である。これらの事実を考えると、やはりプロ野球の世界は“結果が全て”なのかもしれない。
文 / 柴田雅人