ここ数年は、実はチョ〜いい加減人間である本性をみずから暴きだしているが、小学生でジャニーズ事務所に入所してからのおよそ10年は、とにかく真面目。目立つことも嫌いだった。運動神経が良かったため、年上の中居正広からは、「バク転やれよ」とイジられた。
堀越高等学校に通学していたころは、そんな特性ならではの伝説を築いている。すでにSMAPだったため、仕事と学業を両立させられる芸能活動コース(当時)を選択したが、3年間で無遅刻・無欠席。卒業時には皆勤賞を授与されるという快挙まで達成した。
芸能人ながらも安閑とした高校生活を送り、その単調さから、自暴自棄になることもあった。引っ込み思案で、友だちが少なく、「アイドルなのに気持ち悪い」と陰口を叩かれたこともあった。無視をすることで“アイドル草なぎ”を演じたが、今振り返ると、楽しい思い出は皆無に等しい。
しかし、このおよそ4年後から、華麗なる逆襲をはじめる。メンバーの中でいちばん遅いスタートとなったが、22歳のころに、初の連ドラ主演ドラマ『いいひと。』がスタート。いきなり高視聴率を叩きだし、くすぶり続けていた役者魂が開花。現在は、超根暗だった学生時代を埋めるかのように、いい仕事に恵まれている。
SMAP解散騒動以降、メンバー揃った唯一のレギュラー番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)は、収録済みの映像でお茶を濁している状態。そんな中、大人気の「コップのフチ子」をベースにした草なぎの新キャラ“コップのツヨ子”だけが撮り下ろしで、すこぶる評判がいい。商品化を望む声が出ているほどだ。
一服の清涼剤となった草なぎ。リアルに、究極の癒され系だったようだ。