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球界因縁のライバル(26) 宮本VS古田(下)

 ヤクルト兼任監督で大失敗した古田氏だが、「もう一度監督として勝負したい」と再登板をアピールしている。ヤクルト球団が補強をしてくれなかったから、勝てなかったと本心から思っているからだ。

 古田監督復帰の最有力先としてウワサされているのが、因縁の野村監督率いる楽天だ。ヤクルト時代は野村IDの申し子と呼ばれ、恩師・秘蔵っ子の蜜月関係だったが、その後は犬猿の仲になっている。「年賀状も寄越さん」と野村監督は事あるごとに古田口撃を繰り返している。その裏には、ポスト野村として古田来季監督情報が耳に入っているからだ。一度仙台を訪れた古田氏は、真っ向から野村毒ガス口撃を浴びている。「ワシの後の監督をやるそうやないか」と。実際に楽天球団首脳と古田氏の接触は何度も行われていると、球界事情通は明かす。「古田は楽天の球団首脳と2度も3度も会っていますよ。双方共にかなり真剣ですよ」と。
 もう一つ、ソフトバンク・孫正義オーナーとの蜜月情報もある。労組・選手会会長時代に、ダイエー球団を買収したばかりの孫オーナーとの間にホットラインが出来ている。「古田と孫さんが何度か会っているのは知っている。生臭い話じゃないよ。選手会長として、孫さんに会っているだけだから」。当時、王監督は一笑に付したが、ホットラインは続いている。昨シーズン限りで王監督が勇退した際にも、一部では孫オーナーの強い意向として、古田新監督情報が流れているからだ。実際は球団会長に就任した王氏が後継者に指名した秋山幸二新監督にバトンが渡されているが、孫オーナーの頭の中に依然として「古田新監督」がインプットされているのは間違いない。

 「球界関係者の間では、ヤクルトでの失敗で『古田は監督失格』のらく印を押されているのに、楽天・三木谷会長、ソフトバンク・孫オーナーというIT企業のトップには受けが良い。WBCの日本ラウンドでもテレビ解説をしていたり、相変わらずマスコミへの露出度が高いので、古田人気は高いと思っているのでしょう。IT企業のトップはテレビやマスコミが好きですからね。孫オーナーなど自らPRの場に出るなど、本当に目立ちたりが屋だから」。テレビ局関係者がこう語る。
 まだ43歳の古田氏だけに、監督復帰してもう一度存在感をアピールしたという切実な思いはあるだろう。まずはポスト野村として、来季楽天監督狙いになるだろう。だが、「優勝して球団を困らせてやる」と野村監督は宣言しているだけに、簡単に引き下がるとは思えない。ましてや後任がケンカ別れしている古田氏となれば、意地でも潰しにかかるだろう。そんな妨害工作をかいくぐって無事にポスト野村の座を手に出来るかどうか。
 楽天監督就任に失敗したら、今度は再びソフトバンク監督狙いに方向転換するのだろう。秋山新政権が短命に終われば、チャンスは十分にある。「秋山新監督になってから、福岡ドームの観客動員は減っている。世界の王がユニホームを脱いだダメージは大きい。最初から地味な秋山新監督に消極的だった孫オーナーは、結果が悪ければ、一応は王球団会長の顔を立てただけに、今度は意中の古田監督を擁立するのでは」。ホークスOBはこう占う。ファンが拍手喝采した「涙の選手会長」古田氏の監督復帰は成功するか。

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