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麻生首相“W杯便乗演説”で自殺点連発

 麻生太郎首相(68)は7日、次期衆院選と東京都議選(7月12日投開票)をにらんで都内を精力的に回り、街頭演説に“W杯ネタ”を盛り込みながらこれを言い間違えるという“自殺点”を連発した。背景には、深夜のテレビ観戦による寝不足があったようだ。

 午前中から、八王子市や立川市など西東京の都議選自民党候補を激励して回った首相は、サッカーW杯のアジア最終予選で日本がウズベキスタンに勝って出場を決めた話題で押しまくった。告示前の地方選で候補の事務所を回るのは異例中の異例。それでも首相は「呼んでもらううちが華だ。呼んでくれて本当にありがたい」などと述べ、W杯出場の喜びを分かち合おうとした。試合終了までテレビ観戦したといい、旬で明るいニュースに便乗したいという魂胆はミエミエだった。

 しかし、慣れない夜更かしなどするものではなく、午後になると言い間違えを連発。武蔵野市のJR吉祥寺駅前での街頭演説はボロボロだった。
 「4年前と違って日本には中田英寿みたいなスーパースターはいない。11人全員でやった。これが日本のサッカーだ」と称賛した首相は、景気低迷中の国内状況になぞらえて「みんなが今の不況を戦い抜こうと一致団結している。昨日のサッカーでも同じようなものを感じて大変心強く思う」と強引に結び付けた。
 ところが、対戦相手のウズベキスタンを「カザフスタン」、サッカーを「野球」と言い間違える大チョンボ。民主党の菅直人代表代行の地元とあって、力が入りすぎてしまった。W杯出場決定の瞬間を見守った証拠を示すためか、あえてゲーム内容にも触れてみせた。
 首相の必死さは懸命に伝わったものの、疲労と寝不足が“自殺点”を招いた格好。首相は都議選全候補を応援する方針というが、先が思いやれらるスタートとなった。

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