当時のスポーツ紙、テレビのワイドショーの騒動の解釈は、「担当マネージャーにそそのかされた中居ら4人が独立を画策するも、キムタクだけは冷静でその流れに乗らず、4人の事務所残留のために奔走した」というストーリーであった。しかし、そんな話にファンはまったく納得していなかった。騒動の焦点は、一部週刊誌で報じられた「事務所幹部からパワハラを担当マネージャーが受け、恩義に報いるために中居らがそのマネージャーに付いて独立を決意するも、そこでキムタクだけが冷たい態度をとった」というストーリーに納得している。多くのファンがそのような見方をしていたのに、そんな解釈を報じるスポーツ紙やテレビ番組はまったくなかった。
冠番組「SMAP×SMAP」の吊し上げ謝罪に関しても、「これで和解が成立」「騒動も終結」「仲直りを果たした」など、残酷ショーを見せられた視聴者からは見れば、唖然とするような報道が多かった。リーダーの中居を差し置いて、最初に発言、また最後のまとめの言葉もキムタクが担当したこともファンとして納得できるものではなかったが、まったくそんな見方は無視であった。
なぜこんなファンを無視した報道が連発してしまったのか。簡単なことである。多くのマスコミが事務所の“御用メディア”に成り下がっていたからだ。このままでは、契約更新での9月危機も話題となっているSMAPへの報道が、またファンを無視した内容になることは容易に想像できるだろう。