男はセコム警備員だった6月30日から10月13日かけ、兵庫県尼崎市の男性宅に侵入し、時価約50万円相当の時計など数点を盗んだとして、11月1日に逮捕されていた。窃盗犯から身を守るためのサービスを提供する存在の警備員が実は泥棒だったという事件に、衝撃を受けた人が多かった。
10月11日、同社が契約していた尼崎市の住宅に外出中の住人から「鍵を閉め忘れたかもしれないから戸締まりの状況を確認してほしい」と依頼を受け侵入。その際、約90万円相当の高級時計と保証書を盗んだとして逮捕された。男は取り調べに対し余罪を口にしており、警察は裏付け捜査を進める方針。なお、男は1日にセコム社から懲戒解雇処分を受けている。
当然のことだが、警備会社の顧客は対価を払って警備を依頼する。当然、そこには警備員に対する信頼がある。そんな人間が実は窃盗犯だったという事件は、警備会社の信頼を大きく失墜させるものだ。
ネットユーザーの声も厳しく、犯人の元セコム社員に対し、「許せない」「立場を悪用していた実に悪質」「二度と警備会社に勤務できないようにしてほしい」など、怒りの声が殺到する。その一方で、「セコム社についてもなぜこんな男を警備員として採用したのか」「警備員の教育と管理体制に問題があったのではないか」など、苦言が相次ぐことになった。
警備員の窃盗や犯罪は、世間から一定の信頼を得ているだけに犯罪が発覚しにくいだけ。警備会社に勤務する多くの警備員たちは真面目に勤務しているものと思われるが、このような人間が出てしまった以上、我々サービスを受ける側としてはたとえ警備員であっても「警戒」をせねばならないだろう。
元セコム警備員の行為は、警備員全員の信頼を失墜させるものだった。