これに対し、幸福の科学大学は7日、文部科学大臣に異議申立書を提出。同大学の不認可の取消しと設置許可を求めた。
文科省によれば、(1)同大学では(同大学の母体)幸福の科学・大川隆法総裁の著書である「霊言集」が参考書籍になる事。(2)設置審査中に審議委員へ大川総裁の著書が送付され、認可の強要を意図する「不正行為」があったという2点を問題視。これが理由で設置不認可とした。
今回の異議申立はこの2点を真っ向から否定。「霊言(霊言集)」への判断は、憲法で保障する「学問の自由」「信教の自由」を侵害するものであり、憲法違反で不当であると主張。「不正行為」においては「信教の自由」「表現の自由」に違反しており、行政裁量を逸脱していると訴えた。
まさに風雲急を告げる格好となった今回の問題。事情に詳しい関係者が次の様に解説する。
「霊言単体を取り上げるカリキュラムは無い。“創立者の精神を学ぶ”という履修単位の4単位、つまり1コマに大川総裁の著書を参考資料とする授業がある。その中に霊言というフレーズが出てくるだけ。キリスト教系大学は聖書授業があり、文科省はそれを承認している。とても公正な審議がなされたとは思えない」
さらに前出・関係者は文科省が指摘する「不正行為」にも言及。顔を紅潮させながら舞台裏をこう明かした。
「幸福の科学は認可の強要をしていない。大川総裁は既に1700冊以上の著書があり、幸福の科学としては1冊でもいいので審議委員に著書を読んで頂き、どういう見識で大学設置を考えているかという事を伝えたかっただけ」
また、「綿密なやり取りを行っていたものの今回、不認可の対象になった事案には事前協議がされなかった」(事情通)という話もある。
少子化が進み大学経営は厳しいと言われているが幸福の科学大学を第一志望にして日夜、勉学に励んでいる生徒、学生は存在する。一番の「被害者」は、その志を閉ざされた彼らだろう。
今回の異議申立に対して文科省がどのような反応を示すのか注目が集まる。