武豊が惚れこんだ素質馬がようやく本領を発揮した。前走のマーガレットSでは距離短縮で走りが激変、上がり3F34秒4の鬼脚で2着以下を4馬身突き放したファリダットが勇躍、東上する。
「前走のレースぶりを見ると、やはりマイル前後は合う。長いところでは伸びを欠いたけど、短い距離なら終いは本当にいい脚を使う」
母ビリーヴ(02年のGI・スプリンターズS勝ち)にも負けない短距離適性に松元茂師は満足げな表情を浮かべる。
今回は大幅な相手強化で「まだ強いメンバーとぶつかったことがない。それに左回りもどうかな」と慎重な姿勢を見せながらも、「潜在能力ではヒケは取っていない。3歳馬同士なら差はないと思う」。超のつく良血馬がいよいよGIの舞台に立つ。
【最終追いVTR】古馬オープンのローブデコルテを3馬身後方から追走し、直線では外から馬体を併せた。ラスト1Fで目いっぱいに追われると、最後は力強い伸びで半馬身先着。切れた印象はないものの、ゴール前は迫力満点の走りだった。このひと追いで太め残りも解消するだろう。