本作は、江波戸哲夫氏による同名小説が原作で、リストラを進める銀行を舞台に、支店長の片岡洋(福山雅治)が廃店を阻止すべく仲間と共に悪戦苦闘していくというストーリーだ。
しかし、本作のあまりにも現実離れした内容に、放送当時から「現役銀行員だけど、集団左遷!!の展開のありえなさに驚いてる。そもそも廃店する店に正社員送り込むわけないでしょ〜」「融資の約束をするなんてありえない。絶対してはいけないこと」「不動産の購入代金を小切手で払う?銀行員じゃなくてもわかる、ヒドイ脚本だな」と現役銀行員の視聴者による批判の声が挙がっていた。
第9話では、片岡(福山)が副頭取の横山輝生(三上博史)が裏金に関わっていることを暴き出すも、藤田秀樹頭取(市村正親)に裏切られ、証拠を消されてしまうという展開となった。しかし、管理部が会社情報を調査している場所がカラオケボックスだったり、裏金情報の証拠がただの手帳だったりと、“ツッコミどころ満載”の描写がいくつも見られた。
視聴者からは「カラオケボックスで秘密の会議とかありえない。この銀行の管理部はうかつすぎるよ」「証拠が手帳のメモ?それって証拠として成り立つの?金が流れたっていう確固たる記録が必要なんじゃないの?」「元銀行員です。このドラマ、ありえないなんて次元じゃない。裏金を渡すとか、受け取った役員を株主総会にかけてクビにするとか…。どこの国のお話ですかって感じ」との声が挙がっている。
「原作者の江波戸氏は三井銀行員として働いた経験があり、本作も銀行員の取材によって作られました。しかし、本作が発行されたのは1993年。時代背景があまりにも違うために、現在の銀行事情とは程遠い作風となってしまったのでしょう。また、働き方改革が注目される現在、昭和テイストの“企業戦士もの”の需要はなくなりつつあります。時代による人々の意識の変化も、本作が不評となってしまった大きな原因です」(ドラマライター)
次回放送の10話で最終回となる本作。果たして、同業者が納得できるような終結を迎えることができるのだろうか。今後の展開に期待したい。