4月6日のヤクルト戦から4連敗中と低空飛行が続く巨人。11日に行われたDeNAとの試合でも敗れ、あえなく5連敗となったチームは、6年ぶりの単独最下位に転落することになった。
吉川光夫を先発に立ててこの試合に臨んだ巨人。6回表にその吉川がDeNAの主砲筒香嘉智に2ランを被弾するも、6回裏に坂本勇人・亀井善行のタイムリーや阿部慎之助への押し出し四球ですぐさま逆転。連敗阻止へ打線が奮起を見せた。
しかし、3‐2で迎えた試合終盤の8回。巨人は澤村拓一をマウンドに送るが、2アウト後に5連打を浴び4失点と、まさかの背信投球でスコアは3‐6に。その後、9回裏にDeNAのクローザー山崎康晃を攻め、2アウト満塁まで行ったものの、最後の打者大城卓三が空振り三振に倒れ、ジ・エンドとなった。
前日の試合では8回に登板した上原浩治が0.1回・3失点と炎上し、先発山口俊の7回1失点の好投をフイにする逆転負けを喫していた巨人。2試合続けて同じような展開で敗北し、みすみす連敗を“5”に伸ばしてしまったダメージはそう軽いものではないだろう。
また、前日まで巨人と同率の5位だった中日が勝利したことで、チームは6年ぶりに単独最下位へ転落することにもなっている。2012年は最終的に日本一に輝いているとはいえ、投手陣が失点を重ね続けている現状では、6年前のような都合のいい結末が訪れるとは考えにくい。
今季のチーム成績からも、投手陣がチームのアキレス腱となっていることが伺える。今回の試合を含めた巨人のチーム防御率は5.40(12球団ワースト)だが、一方でチーム打率は.279(12球団トップ)と対照的。単独最下位の要因は投手陣か、それとも野手陣か。このデータを見れば一目瞭然であろう。
開幕して日の浅い今の内に、しっかりとした対応ができればよいが、このままズルズル行くと、1975年以来2度目のリーグ最下位も現実味を帯びてくる。高橋由伸監督をはじめとした、巨人首脳陣の手腕が問われている。